- ニホンイシガメって屋外で飼育できるの?
- 屋外飼育するときの注意点は?
- 屋外飼育のメリットってどういうものがあるの?
- 屋外飼育環境を見てみたい
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
ニホンイシガメは日本の自然下で生活するカメです。
だから当然、1年を通して屋外飼育ができるんですよね。
屋外飼育にはメリットも注意点もあります。
この記事はそんな注意点を5つピックアップし、屋外飼育の失敗を回避してもらう取り試みです。
この記事では以下の3つの項目を詳しく解説していきます。
- ニホンイシガメの屋外飼育の5つの注意点
→『脱走』『外敵』『温度』『直射日光』『水没』 - 屋外飼育のメリット3点
→『飼育コスト削減』『十分な紫外線の照射』『繁殖が狙える』 - 屋外飼育環境の事例
この記事を読むことで、ニホンイシガメの屋外飼育の基本的な知識を得ることができ、リスクを減らすことができます。
読み進めて確認してみてね。
失敗しないニホンイシガメの屋外飼育【絶対に注意するべき5つのこと】
ニホンイシガメの屋外飼育の5つの注意点を確認していきましょう。
【ニホンイシガメの屋外飼育の注意点】脱走
最初に考えるのは、脱走の防止方法です。
飼育環境から脱走したニホンイシガメの未来は、明るいものではありません。
近くに生きていける場所が無いことの方が多いからね。
それを知ってか知らずか…
私たちは本能に従って脱走を図るものなの。
▼今の環境からの脱出を図るニホンイシガメ▼
※音が出るので注意して下さい
ということで脱走防止は必須で、その解決策は『蓋』です。
ニホンイシガメの屋外飼育ケースには、蓋がないこと多いんですよね。
そういった場合は、蓋を自作するしかありません。
▼バーベキュー網を使った自作の蓋▼
▼金網と木材を使った自作の蓋▼
私たちのパワーなら、蓋をこじ開けるかも。
なので屋外飼育の蓋には、鍵や重しなどの工夫が必要です。
▼自転車の荷物バンドで蓋を固定する様子▼
荷物バンドは100円ショップなどで、簡単に手に入ります。
何ヶ所かに付ければかなりの強度です。
【ニホンイシガメの屋外飼育の注意点】外敵
蓋は脱走防止だけでなく、ニホンイシガメを外敵から守ります。
外敵って、どんなものですか?
主にアライグマ、鳥、たぬき、猫などですね。
この動物たちは、平気でニホンイシガメを連れ去ろうとします。
強度が弱い蓋は、その意味をなしません。
アライグマは器用で、体も大きく非常に危険です。
最近、アライグマの獣害ってよく耳にしますよね。
アライグマは特定外来生物ですが、鳥獣保護法の対象でもあり駆除には許可が必要です。
基本的に個人でどうにかなるものではないので、ニホンイシガメが連れ去られないように守備を固めるのが賢明です。
何にせよ、動物が侵入・破壊できない蓋と設備を用意するべきです。
先ほど言ってた頑丈な蓋と鍵になるものですね。
ニホンイシガメが連れ去られてからでは遅いですもんね。
【ニホンイシガメの屋外飼育の注意点】温度
屋外では完全に外気温に影響を受けます。
危ないのは温度が高くなりすぎることですね。
5月も中旬になると、最高気温は30度を超えてきます。
自然では色んな場所に移動して、暑さから逃げてるのよ。
飼育下では移動できる範囲が狭いからね…
屋外飼育では温度勾配(温度の低い所と高い所)をいかに上手に作れるかがポイントです。
熱がこもらない風通しの良さも重要だよ。
【ニホンイシガメの屋外飼育の注意点】直射日光
太陽による直射日光は強烈です。
万物の営みの源泉である太陽光ですが、その対策無しでは危険です。
屋外飼育環境には、必ず日向と日陰を作るようにして下さい。
晴れている日は、日陰でも十分な紫外線量があります。
日陰ベースで考える方が安全なんですよね。
▼すだれで日陰を作る様子▼
【ニホンイシガメの屋外飼育の注意点】水没
水中でも生存できるニホンイシガメですが、完全な水没は危険です。
脱走できない蓋を用意したら、ニホンイシガメも避難できないですもんね。
肺呼吸なの。
空気は吸えないとダメなのよね。
水没防止のためには水を逃す仕組みが必要です。
大きくは2つ、紹介します。
▼横に排水穴をあける▼
▼下に排水穴を開ける▼
陸地メインでのレイアウトなら、下に穴を開けた方が効率がいいです。
この環境の土の下に、穴が開いています。
雨が降っても水が溜まらずに、流れ出ていく仕組みです。
穴ってどうやって開けるんですか?
頑張れば手動でも開けれますが、電動工具を使うと簡単です。
蓋の作成などにも使えるので、持っておいて損はありません。
>>使いやすく手に入れやすい電動工具はコチラから
ニホンイシガメの屋外飼育のメリット3つ
屋外飼育の注意点をいろいろ話してきました。
屋外飼育には、それを上回るメリットがあるんですよね。
知りたい!
そのメリットを3つにまとめました。
【ニホンイシガメ屋外飼育のメリット】コスト削減
ニホンイシガメを屋内で飼育するなら、以下のような設備が必要になります。
☆★☆屋内飼育の設備と値段の目安★☆★
- 紫外線ライトとライトスタンド
→両方揃えて4500円〜 - バスキングライトとライトスタンド
→両方揃えて4000円〜 - 場合によって水中ヒーター
→2000円〜
屋外飼育では、以上の設備を揃える必要はありません。
自然が全てを解消してくれますもんね。
ということで、屋外飼育では飼育にかかる費用を抑えることがメリットの1点目となります。
【ニホンイシガメ屋外飼育のメリット】圧倒的な紫外線量
ニホンイシガメには、紫外線の照射が欠かせません。
紫外線量が足りないと体内でビタミンD3が生成されず、カルシウムが吸収されないの。
そうなるとクル病という、命に関わる病気になってしまうことがあるのよ。
だから昼行性の爬虫類飼育には、紫外線照射は必須なんですよね。
紫外線ライトで補うこともできますが、やはり太陽の紫外線量には敵いません。
ということで、ニホンイシガメの健康を保つ紫外線量において、屋外飼育にはメリットがあるのが2つ目です。
【ニホンイシガメ屋外飼育のメリット】繁殖を狙える
ニホンイシガメは『冬眠』というトリガーによって、繁殖行動を行います。
屋内でも冬場に温度を下げて、冬眠させればいいんじゃないですか?
その方法には技術が必要で多くの場合、中途半端になりがちです。
その中途半端さは、ニホンイシガメの命に関わる問題となりかねません。
つまり自然の温度変化で冬眠に入ることが、『自然』ってことなんだ。
ということで、3つ目のメリットは屋外飼育だと、冬眠させやすく繁殖チャンスがあるということです。
とはいえ冬眠には危険が伴います。
以下の記事に冬眠のやり方をまとめていますので、参考にしてみて下さい。
【事例】ニホンイシガメの屋外飼育環境
ここでは色んなニホンイシガメ屋外飼育環境を紹介していきます。
それは参考になりますね!
トロ舟を使った屋外飼育環境
☆飼育環境の基本スペック☆
飼育ケース:トロ舟(横幅90㎝✖︎奥行60㎝✖︎高さ20㎝)
床材:黒土と赤玉土の混合
蓋:木材とバーベキュー網で作成(連結は結束バンド)自転車バンドで固定
陸地面積は約半分、十分に日光浴できるようにしています。
陸地には大型のタッパーを使用、毎日水換えをします。
夏場は陸地に草が生えたりしますが、基本的にそのままにしています。
水場と陸地を行き来しやすいように、石を置いています。
ただ、他のところからも普通に行き来しています。
>>ここで紹介したトロ舟はコチラから
角タライを使った屋外飼育環境
☆飼育環境の基本スペック☆
飼育ケース:角タライ舟(横幅40㎝✖︎奥行30㎝✖︎高さ15㎝)
床材:川砂利
蓋:バーベキュー網
蓋はバーベキュー網をおいているだけです。
『重し』に、100円ショップのラックの棚(人工芝を結束バンドで取り付け)を使っています。
日除けにもなっているんですね。
ステンレスバットの水は、少量なのですぐに汚れます。
こまめに取り替えます(※最低でも1日1回は必ず)
>>ここで使った角タライはコチラから
まとめと関連
- ニホンイシガメは常に脱走を狙っている
- 外敵には要注意(猫・鳥・アライグマなど)
- 直射日光による温度の上がりすぎは危険
- 水没防止の穴を開ける
- 屋内飼育では飼育にかかるコストが少ない
- 屋外飼育は紫外線がたっぷり浴びせられる
- 繁殖を狙うなら屋外で冬眠させる
>>屋外飼育に使えるトロ舟はコチラから
>>屋外飼育に使える角タライはコチラから
▼くま村長のYouTubeコンテンツはコチラ▼
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