
- コーンスネークってどんなヘビ?
- コーンスネーク飼育に必要なものって?
- 餌のサイズはどうしたらいい?
- 温度管理が重要って聞いたけど?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。

コーンスネークを飼いたいんですよね。
どう飼育すればいいですか?

ありがとうございます。
コーンスネークは他の爬虫類と比べると、飼育の手間がかかりません。
つまり基本が大切で、この記事はそんなコーンスネークの飼育マニュアルを作り上げる取り組みです。
この記事では、以下の基本的な4点をまとめています。
- コーンスネークの生態
→『分類』『サイズ』『寿命』 - 最初に揃える飼育環境
→『飼育ケージ』『床材』『シェルター』 - コーンスネークの与える餌(マウス)
→『サイズ』『頻度』『量』 - 健康飼育のための温度管理
→『冬場編』『夏場編』

この記事の内容を実践すれば、コーンスネーク飼育で困ることはほぼありません。

読み進めて確認してみてね。
コーンスネークの飼育マニュアル【生態】

コーンスネークはアメリカ南東部の生息する、ナミヘビ科のヘビです。

日本のアオダイショウやシマヘビも、ナミヘビ科なんだよ。
ナミヘビ科とは?
ヘビの分類群の一つで、最も種類の多いグループ。
多くは無毒。

どのくらいの大きさになるんですか?

体長は90㎝〜120㎝、これより大きくなることもままあります。

182㎝になった記録もあるわ。
メスの方が大きくなる傾向なの。
☆コーンスネークの成長度合い☆
- 孵化したては25〜30㎝
- 生後1年で50〜60㎝
- 生後2年で100㎝に到達し、ほぼMAXサイズになる

ペットショップで販売されるコーンスネークのほとんどは、繁殖個体です。
遺伝子変異による色彩変化の種類(モルフ)が、たくさん生み出されています。

この豊富なモルフが人気の秘訣なんだよね。

繁殖個体が多いコーンスネークは半ば家畜化されていて、一般的におとなしく丈夫で飼いやすいヘビです。

飼育者が多いから、飼育方法も確立してるんだ。

どのくらい生きるんですか?

平均寿命は10〜15年ですが、適切に飼育すればもっと長生きします。

32年3ヶ月生きた記録もあるの。
それだけの『長生きポテンシャル』を持っているのよ。

飼育しやすくて長生きする、いいヘビってことだ。
でも飼育には覚悟も必要ですね。

そうですね。
そんなコーンスネークの飼育マニュアルを、確認していきましょう。
コーンスネークの飼育マニュアル【飼育環境】

まずは飼育環境を整えます。

最低限必要なものは『ケージ』『床材』『シェルター』です。
ここではそれぞれのオススメをメリット・デメリットを踏まえて解説します。
【コーンスネークの飼育環境】ケージ

まずは飼育ケージですね。
これがないと始まりませんよね。

コーンスネーク1mを超えるヘビですが、飼育ケージにはそこまでの大きさは必要ありません。

逆にあんまり大きいと、落ち着かないよ。
狭くて暗くてジメッとした環境が好きなんだ。

なるほど…
飼育ケージの大きさの基準ってあるんですか?。


トグロを巻いた状態の3倍が、ケージの横幅です。
上の個体はフルアダルトのコーンスネーク、60㎝くらいの横幅のケージを用意します。

あまり大きすぎてもよくないので、成長度合い見合ったサイズを選びます。

なるほど…
どんなものがいいのかな?

ではオススメを解説していきます。
【コーンスネークのケージ】レプタイルボックス

孵化して50㎝サイズまでのオススメは、『レプタイルボックス』です。

しっかりした蓋と、鑑賞性が高いケージです。

レオパのケージってイメージだけど、コーンスネークにもいいんですね。
丸洗いしやすいのもポイントが高いです。

僕達はすぐに汚すからね。

ということで、小さい頃はレプタイルボックスで決まりです。
>>50㎝まではレプタイルボックスがオススメ
【コーンスネークの飼育ケージ】プラケース

体長が50㎝を超え100㎝になるまでは、プラケースがオススメです。

上の写真のプラケースは、横幅が43㎝の大きめのプラケースです。

僕達の成長次第では、終生飼育もできるね。

蓋が完備され、軽くて使いやすく便利です。
内蓋の締め忘れに注意!

私たちは脱走の名人、すぐに逃げちゃうのよ。

メンテによる一時ストックや、温浴にも使えます。
持っておいて損がないのがプラケースです。

掃除のしやすさもありますよね。
コーンスネークの飼育ケージに、高さはそれほど必要ありません。
同じプラケースでも、低めを選んだ方がコスト的にもいいでしょう。
>>一つは持っておきたいプラケースはコチラ
【コーンスネークの飼育ケージ】水槽

100㎝を超えてくると、60㎝幅での水槽を検討します。

水槽は鑑賞性がよく、余裕を持って飼育することができます。

問題点はあるんですか?

水槽に合う蓋が完備されていないことですね。
蛇が脱走できない蓋の用意は、難しいですが必須です。

ちゃんとした蓋じゃないと、すぐに逃げ出しちゃうよ。
☆蓋問題の解決方法☆
①専用の蓋を用意する

水槽の上に置くタイプです。
置くだけだと押しのけるので、重しなどの対策をします。
②蓋を自作する

水槽に合う蓋を、製作します。
技術が必要ですが、ずっと使える蓋ができます。

なんにしても、脱走対策が大事なんですね。

長期飼育をするなら、専用ケージがオススメです。

憧れですよね。

蓋完備で保温器具が設置しやすく、前面開放でメンテもしやすいです。

私たち上から手を入れられるのは苦手…
観音開きのケージは安心。

コストをはるかに上回る、機能性と満足度があるのが専用ケージです。
>>使いやすい憧れの専用ケージはコチラ
【コーンスネークの飼育環境】床材

続いては床材です。
求められるのは、メンテのしやすさと消臭力、そして鑑賞性です。

僕達は大量にフンし、しかも匂いがきついんだ。
不衛生が原因で拒食になることも…

機能性だけでなく、見た目にも拘りたいですよね。

ということで、オススメの床材を紹介していきましょう。
【コーンスネークの床材】ハスクチップ

ハスクチップは、ヤシの外皮をサイコロ状にした床材です。

通気・保水性がよく、消臭力にも期待できます。

消臭力があるっていいポイントですね。

そしてハスクチップは潜れるから、安心感もあるんだ。
デメリットは掃除のしにくさ。

高湿度なので、不衛生と重なるとダニの発生要因にもなります。
こまめな掃除と、季節ごとの総取り替えがオススメです。
>>ハスクチップを使うならコチラから
【コーンスネークの床材】広葉樹マット

広葉樹マットはポプラを原材料とした床材です。

ハムスターの床材としてお馴染みですよね。

良さとしてはホコリが立ちにくく、吸水・吸臭性に優れます。

これも潜りやすいのよね。
かわいい印象のレイアウトにするのに向いてるわ。

デメリットはハスクチップと同じく、掃除のしにくさです。
フンが反対色なので、見つけやすいのがメリットです。
ふんわりしていて大きく広がり、一袋でけっこう持ちます。
>>コスパのいい広葉樹マットならコチラから
【コーンスネークの床材】ペットシーツ

ペットシーツは、犬などの排泄物を吸収する使い捨てのシートです。

吸水性が高く、使い捨てなので清潔さを保ちやすいです。

メンテのしやすさではペットシーツが一番ですね。
デメリットは鑑賞性の低さです。

ペットシーツの下に潜り込んじゃうことがよくあるよ。
>>ちょうどいいサイズのペットシーツはコチラから
【コーンスネークの床材】キッチンペーパー

キッチンペーパーは台所で使う吸水性の高い紙です。

とはいえペットシーツほどの吸水性はないので、幼蛇の頃に使うといいでしょう。

小さい時はすぐにフンをするから、こまめに変えれるものがいいの。
床材以外でも用途が広いのがキッチンペーパーです。

コーンスネーク飼育では、『何かを拭く』シーンが多く、たくさんあっても困りません。

最終、キッチンペーパーとして使えますもんね。
>>床材以外の用途にも使える便利なキッチンペーパーはコチラ
アルコールが含まれているものはNGです。
【コーンスネークの飼育環境】シェルター


コーンスネークにシェルターって必要なんですか?

置いてくれたら、大体その中にいるよ。
僕達は狭くて、暗くて、ジメッとした所が好きなんだ。

つまり、シェルターはコーンスネークに安心感を与えるということです。

じゃあ、あったほうがいいってことですね。

シェルターがあるとほぼその中にいるの。
つまり人に慣れにくいってことね。

付け加えると、シェルター周辺は不衛生になりがちです。

糞尿がこびりついたりするしね。
こまめに洗ってね。

シェルターは脱皮のとっかかりにもなります。
ということで、以下にシェルターのメリット・デメリットをまとめます。
☆シェルターのメリット☆
- 安心感を与えることができる
- 脱皮時のとっかかりとなる
★シェルターのデメリット
- 人に慣れにくくなる
- 汚れが溜まりやすい

結論、『コーンスネークのためにシェルターはあったほうがいい』ですね。
手間を惜しまず、過ごしやすさを提供しましょう。

そうですね。
どんなシェルターを使えばいいですか?

オススメは爬虫類飼育の定番『ウェットシェルター』ですね。
上部が水入れになり、シェルター内の湿度を保てます。

僕達が最高に好きな環境だ。
>>80㎝くらいまではコチラを
>>成体のシェルターはコチラを
【コーンスネークの飼育マニュアル】餌

飼育下でのコーンスネークの餌はマウス一択です。
マウスを丸ごとで、内臓や骨の栄養も与えれます。
マウスはコーンスネークにとって完全食です。

そうですよね。
でもどのサイズのマウスを与えたらいいんですか?
餌の大きさの目安は、コーンスネークの胴回りです。
コチラを参考にしてください。


これより大きくても食べますが、食べるのに時間がかかりストレスになります。
具体的な目安を以下にまとめます。
- 約30㎝(生まれたて)→ピンクマウスS
- 約60㎝(生後1年未満)→ピンクマウスMorL
- 約80㎝(生後1年以上)→ファジーorホッパーマウス
- 約100㎝(生後2年以上)→アダルトマウスM
- 150㎝オーバー→リタイアマウスorラット

オススメのマウスを紹介しておきます。
コチラから選んでみてください。
☆オススメのマウス一覧☆
>>ピンクマウスSはコチラから
>>ピンクマウスMはコチラ
>>ピンクマウスLはコチラから
>>ファジーマウスはコチラから
>>ホッパーマウスはコチラから
>>アダルトマウスMはコチラから
>>アダルトマウスLはコチラから
>>ラットはコチラから
餌の頻度と量

どのくらいの頻度で、どのくらいの量を与えたらいいですか?

まずは頻度です。
生後まもなくは成長速度を上げるために、毎日餌をあげるといいでしょう。

早く大きくしてね。

40㎝を超えると、2日に1回のペースに切り替え、60㎝になったら3日の1回でOKです。

適度にお腹を空かせたほうが、餌への食いつきがいいよ。

そして100㎝前後の成体となったら、1週間に1回のペースにします。

餌の量はどうなんですか?

適切な大きさのマウスなら、与える量はマウス1匹でOKです。
★拒食について★
コーンスネークは食欲旺盛で、あまり拒食になることはありません。

拒食要因の多くはストレスだよ。
『脱皮前』『生体の触りすぎ』『不衛生』とかが、ストレス要因かな。

そして重要なのが温度管理です。
急激な温度変化や高温・低温は拒食の要因となります。
次の章では重要な温度管理について解説していきます。
【コーンスネークの飼育マニュアル】温度管理

コーンスネークの適温は23〜28℃です。
ヘビを含む爬虫類は、外気温に体温が影響を受ける変温動物です。
適温維持は、健康飼育の必須事項です。

適温維持の器具は様々です。

だからこそ、どれをどう使ったいいかわかんないんですよね。

ということでここでは、コーンスネークにふさわしい温度器具を紹介します。
【コーンスネークの温度管理】冬場編
温度管理方法は、夏と冬に分けて解説します。

まずは冬場の保温対策です。
冬場にコーンスネークを冬眠させることもできます。

自然では冬眠しているからね。

ただ冬眠させるのは技術が必要で、生体にも負担が大きいです。
繁殖を狙うとかでない限り、冬眠はオススメできません。

ということで、保温器具を紹介していきます。
使いやすいものを選んで下さい。
【コーンスネークの保温対策】ヒーティングトップ

ヒーティングトップはケージ内に暖かい空気を送るヒーターで、蓋の上に設置します。

蓋の上の設置なので、コーンスネークが触れることなく安全です。

僕達はいろんな所に登るからね。

安全で優秀な保温器具ですが、これだけでは十分に保温できません。
ベースとして使うといいです。
>>オススメのヒーティングトップはコチラから
【コーンスネークの保温対策】パネルヒーター

パネルヒーターは底面から、遠赤外線で保温するヒーターです。
ホットスポットを作るのに適します。

下からの保温器具といえば、パネルヒーターで決まりです。

下からお腹を温めて、消化を助けてくれるのよね。

パネルヒーターは全体でなく、一部を保温します。


コーンスネークが場所を選べるようにするんですね。

逆に言うと、全体に敷くと逃げれなくなるので注意です。
>>パネルヒーターはコチラがオススメ
【コーンスネークの保温対策】暖突

暖突は遠赤外線の上部ヒーターで、熱量を下方へ放射させる工夫のヒーターです。

暖突は使いやすいですが、内部にヒーターが設置される構造です。

コーンスネークが触る恐れがありますよね。
どうしたらいいんだろう?

暖突のコーンスネークに対する有効活用方法は『温室』です。
▼温室の一例▼


上の写真は、市販の植物用の温室の使用例です。
中の温度が逃げにくく、それなりの飼育頭数がを収納できます。
スタイロフォームを使い、個室の温室も作れます。
>>コチラの記事を参考に
【コーンスネークの保温対策】オイルヒーター

オイルヒーターは電気でオイルを加熱し、その熱で部屋を温める暖房器具です。

爬虫類飼育用ではなく、部屋を暖める暖房器具です。

飼育環境でなく、部屋自体の温度が上げて問題解決するってことか。

エアコンほどの効果はありませんが、結構暖まるので他と併用して効率が上げます。
>>お得に使いやすいオイルヒーターはコチラ
【コーンスネークの温度管理】夏場編
続いては夏場の温度管理です。

日本の夏の暑さは非常に厳しいです。
室内は40℃超も珍しくなく、それは生命に危険がある温度です。

暑すぎるのは本当にダメ。

ということで案外忘れられがちな、夏場の温度対策を紹介します。
【コーンスネークの高温対策】サーキュレーター

サーシュレーターはいわゆる扇風機で、室内の空気循環に役立ちます。

室内の高温の原因は、こもった空気です。

確かに空気がこもった夏の部屋は、非常に危険ですもんね。

なので、サーキュレーターは夏場の対策としては必須です。
とにかく空気がこもらないようにしましょう。
サーキュレーターは冬場でも活躍します。
生き物を飼育するなら一台は設置で、つけっぱなしでいいでしょう。
>>夏冬使えるサーキュレーターはコチラ

サーキュレーターの横に氷を設置すると冷たい空気が循環し、温度が下がります。

古典的な方法ですが、効果があります。
コストはかからないので、やって損はありません。
【コーンスネークの高温対策】冷却ファン

冷却ファンはケージの蓋の上に置き風を送る、小型の扇風機です。

飼育ケージ内の空気を循環させるってことですね。

効果的な使い方は、風があたる部分に水場を設置する方法です。
水を蒸発させて、その気過熱で温度を下げます。

>>冷却ファンはコチラから
【コーンスネークの高温対策】エアコン

温度管理の悩みを一気に解決するなら、エアコンを稼働させるといいでしょう。

それはそうなんですけど…

部屋を冷やす必要はなく、28℃設定でOKです。
そこまで電気代はかかりません。

確かに7、8月は人間でも危険な季節ですからね。

とにかく適温維持は大事です。
コーンスネーク飼育は、ここに尽きると言っても過言ではありません。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- 体長は90〜120㎝(182㎝になった記録もある)
- 生後2年で100㎝に達して大人となる
- 繁殖個体が多く飼育しやすい
- 寿命は10〜15年(32年の記録もある)
- 飼育ケージは体長に合わせて用意する
- メンテがしやすく、蓋がしっかりしているものを選ぶ
- フンの量が多く汚しがちなので、床材のメンテはこまめに
- シェルターはあったほうがいい
- 餌はマウス一択
- 胴回りの太さと同じ太さくらいのマウスを選ぶ
- 成長度合いに合わせて頻度を変え、量はマウス1匹でOK
- 適温は23〜28℃
- 冬眠はさせないほうがいい
- 保温器具は何点かを併用し適温を保つ
- 夏場は温度が上がりすぎるので注意し、対策をする
▼この記事で紹介してオススメの飼育ケージ▼
>>幼蛇にはレプタイルボックスがオススメ
>>使いやすいプラケースはコチラから
>>憧れの専用ケージはコチラから
▼この記事で紹介したオススメの床材はコチラから
>>本格レイアウトを楽しむからハスクチップがオススメ
>>コスパのいい広葉樹マットはコチラから
>>清潔さを第一に考えるならペットシーツがオススメ
>>あって損はないキッチンペーパーはコチラ
▼この記事でオススメしたシェルターはコチラ▼
>>80㎝くらいまではコチラを
>>成体のシェルターはコチラを
☆オススメのマウス一覧☆
>>ピンクマウスSはコチラから
>>ピンクマウスMはコチラ
>>ピンクマウスLはコチラから
>>ファジーマウスはコチラから
>>ホッパーマウスはコチラから
>>アダルトマウスMはコチラから
>>アダルトマウスLはコチラから
>>ラットはコチラから
▼この記事で紹介した温度管理グッズ▼
>>安全に使えるヒーティングトップはコチラ
>>下からの温度管理はパネルヒーターを
>>ベースの温度を支えるオイルヒーターはコチラ
>>夏冬両方で使えるサーキュレーターはコチラ
>>一台は持っておきたい冷却ファンはコチラ
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