
- ヤモリって冬眠するの?
- 冬眠ってさせた方がいいの?
- ヤモリを健康に冬を越させる方法は?
- 保温器具のオススメを教えて

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
自然では冬季、ヤモリは活動を停止します。

飼育下では冬どうするか、その選択肢は2つです。
『冬眠させる』か『加温飼育する』ですね。
この記事では、その2つのやり方と注意点を解説します。

冬でも、安心してヤモリに過ごしてもらうための取り組みです。
この記事では、以下の3つのことを詳しく解説します。
- ヤモリの自然での冬の生態を解説
→どこにいて、どうしてるのか? - 飼育下での冬眠のさせ方と注意点
→『温度』『湿度』『冬眠から起きたら?』 - 加温飼育の冬を乗り切る2つの方法
→『パネルヒーター』『温室』
この記事を読むことで、冬場のヤモリのことは全て分かります。

ヤモリ飼育の難関ポイントなので、しっかり押さえて下さね。

読み進めて確認してみてね。
ヤモリは冬どうしてる?【自然での様子と冬眠のさせ方】

ヤモリは完全な冬眠ができません。

そうなんだ!?

元々、外来種だからね。

冬季は暖かい所を探し、代謝を抑えてじっとして耐えます。

だから、冬眠ではなく越冬って感じかな。
集団でいることもあって、暖め合いながら過ごしてるの。
ヤモリは民家周辺に多く生息し、壁の隙間や屋根の間、パイプの中で越冬します。

植木鉢の下や、落ち葉が集まった所に行く時もあるよ。

時期は11月〜3月の間です。
ただヤモリは寒さに強く、暖かい地域や気候などで、越冬期間が短くなることもあります。

その時期の家周辺で、ヤモリを見つけることがあるんだよね。
ほとんど動かないんですけど。

そういった時は基本的に、触らない方がいいですね。

人間の手は暖かいからね。
暖まると、中途半端に活動を再開しちゃうの。

自然で冬を越すって大変なんだ。

そうですね。
ということで次は、飼育下ではそうするべきか考えていきましょう。
飼育下での冬眠(越冬)
まずは飼育下で冬眠させるかどうかですが、言えることは繁殖を目指すなら冬眠は必須です。
逆にその目的が無いなら、冬眠は難しく危険でオススメできません。

冬季の低温刺激は、ヤモリの『繁殖スイッチ』を押します。

他の爬虫類でも、よくありますよね。

低温で命の危機を感じると本能が目覚め、暖かくなり性衝動に駆られるといったところですね。

で、どうやって冬眠させていくんですか?

私たちは気温が18℃を下回ると徐々に代謝が下がり、やがて10℃を切ると冬眠(休眠)状態に入るのよ。

そうですよね。
温度を下げていくことで、冬眠していくんだ。

そして頃合いを見計らって、絶食させないといけません。

消化できてないものを残して、冬眠するのは危険なのよ。
まとめると…
飼育環境の温度を徐々に下げ、最高気温が18℃を連日下回るようになると餌を止める。
最後の餌が糞で出たのを確かめて、冬眠に入らせる。

自然では文字通り『自然に』そうなるのですが、飼育下でこれを再現するのは難しいんですよね。
中途半端が一番危険です。

だから、飼育下での冬眠はオススメできないんですね。
冬眠中の注意点
次に冬眠中の注意点を3つ解説します。
温度管理
冬眠(越冬)中は、逆にしっかりとした温度管理が必要です。

暖かくなると中途半端に目覚めるし、温度が低すぎてもいけません。

そうよ。
0℃以下だと、死んじゃうわ…

冬眠中は5〜10℃を保てる静かな場所で過ごさせましょう。
湿度管理

温度だけでなく、湿度も管理してね。

冬眠中でも水分は必要で、乾燥状態が続くと危険です。
霧吹きでの調湿もいいですが、直接ヤモリにかけるのはNGです。

どうしたらいいんだろ?

簡単なのは、ウェットシェルターの設置です。

ウェットシェルター内は、湿度が保たれ水分補給も簡単です。

ウェットシェルターがあれば、大体そこで冬眠するわ。
>>使いやすいウェットシェルターはコチラから
冬眠から起こしてしまったら

冬眠中に温度が上がって、起きちゃったらどうしよう…

起きて活動し始めたら、冬眠は中断です。
再冬眠はリスクが伴いますからね。

中断してどうするの?

加温飼育に切り替えます。
次からその方法を解説していきます。
ヤモリは冬どうしてる?【推奨・加温飼育】

ヤモリを飼育は前述の通り、基本的に冬眠させずに加温飼育で冬を乗り越えます。

私たちは寒さに強いからね。
飼育スペースも小さいし、加温方法もそんなに大掛かりじゃないわ。

加温飼育の簡単でオススメの2つ方法を紹介します。
【ヤモリの加温飼育】パネルヒーターを使用する

プラケースで飼育することの多いヤモリに、ライト類の保温器具は危険です。

そこまで温度を上げなくていいからね。

一番安全でスタンダードなのが『パネルヒーター』ですね。
パネルヒータは表面温度が35〜40℃でしたから暖めます。
安全で電気代もそこまでしません。

10℃以上の室内なら、パネルヒーターだけでもヤモリにとって十分な温度になります。
以下のパネルヒーターを使って、損はないでしょう。
>>オススメのパネルヒーターはコチラから
【ヤモリの加温飼育】温室を作る

温室の中は保温効果が高まります。

冷気を遮断し、熱を逃さない仕組みですね。
ヤモリや両生類みたいな、比較的低温に強い種類はこの管理がオススメです。

温室ってどんなものを使うんですか?

園芸用の温室ならそのまま使えて楽チンです。
一つのケージでの飼育なら、スタイロフォームを組み立てて箱を作ってもいいですね。
▼スタイロフォームを使った温室箱▼


とにかく温室は便利です。
是非、運用してみて下さい。
まとめと関連
☆この記事で話した事☆
- ヤモリは民家周辺で冬眠(越冬)している
- 0℃以下になると死ぬので、暖かい場所にいる
- 18℃以下になると代謝が下がり、10℃を切ると活動を止める
- 冬眠(越冬)前は、餌を止めてお腹を空にする
- 繁殖を狙うなら冬眠させる
- 冬眠中は5〜10℃を保つ
- ウェットシェルターを入れて、湿度管理する
- 起きたら中断して、加温飼育する
- パネルヒーターが安全で使いやすい
- 温室を作って保温効率を上げる
>>ヤモリ飼育には必須のウェットシェルターはSサイズで
>>冬場はパネルヒーターが第一候補
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