
- ヤモリとイモリって違うの?
- どんな違いがあるの?
- どうして名前が似ているの?
- どうしてよく間違えられるの?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。

結論、ヤモリとイモリは全く違います。
以上です。

ちょっと待ってくださいよ!
もっと詳しく教えて下さい。

そうですね。
ということでこの記事では、ヤモリとイモリの違いを3つ取り上げて解説します。
生体への知識が深めてもらう取り組みです。
この記事では、以下の点を解説していきます。
- ヤモリとイモリの3つの違い
①爬虫類と両生類
②生息地域の違い
③体色と模様の違い - ヤモリとイモリの共通点
→『身体の大きさ』と『飼育のしやすさ』
この記事を読むことで、両者の違いがはっきりわかります。

それぞれの魅力にも気づけるはずです。

読み進めて確認してみてね。
この記事においてのヤモリといえば『ニホンヤモリ』です。
▼ニホンイモリ▼

日本や中国東部、朝鮮半島に生息するヤモリ
住宅近くにも生息するので、人間にとって身近な爬虫類
家の害虫であるゴキブリやシロアリを食べるので、家を守るということで『家守(ヤモリ)』とも呼ばれる
そしてイモリといえば『アカハライモリ』です。
▼アカハライモリ▼

日本列島に分布する固有種で、綺麗な水質の水場に生息する両生類
井戸にも生息するので、井戸を守る『井守(イモリ)』という名がついている
ヤモリとイモリの違い3つ!画像で徹底解説

それでは早速、解説していきましょう。
ヤモリは『爬虫類』とイモリは『両生類』
まずはヤモリは爬虫類で、イモリは両生類です。

これで説明が終わるのですが、両者の違いをざっくり説明します。
☆爬虫類と両生類の違い☆
- 爬虫類は、身体が鱗や甲羅で覆われ乾燥している
- 両生類は、身体が粘膜に覆われてしっとりしている
- 爬虫類は、生まれてからずっと肺呼吸
- 両生類は、幼体のうちはエラ呼吸で、生体になると肺呼吸(変態する)
- 爬虫類には、ヘビ・トカゲ・カメ・ワニなどがいる
- 両生類には、カエル・サンショウウオなどがいる
ちなみに進化の順番で言うと…
- 魚類→エラ呼吸
- 両生類→エラ呼吸〜変態〜肺呼吸
- 爬虫類→肺呼吸
- 鳥類→恒温動物・羽毛で覆われている
- 哺乳類→胎生(卵を産まない)
と、こうなります。


両生類は(呼吸法法において)、魚類と爬虫類の両方の特徴を持ってるんですね。

だから『両』生類なんですね。
爬虫類の方が『進化が進んだ先』です。
色んなヤモリとイモリ
ニホンヤモリとアカハライモリ以外にも、ヤモリとイモリは存在します。

一部を紹介します。
☆レオパードゲッコー☆

インド、アフガニスタン、パキスタン原産の爬虫類。
ペットとして非常に人気のあるヤモリ。

まぶたがあり、目が閉じることができます。
主に地表で生活します。
☆トッケイヤモリ☆

東南アジア原産の爬虫類。

体長30㎝を超える大型のヤモリです。
性格は凶暴ですが、その凶暴性と独特な模様で人気があります。
☆シリケンイモリ☆

日本の南西諸島原産の両生類

アカハライモリとよく似ていますが、金色のスポットが入り人気があります。
☆イボイモリ☆

中国南部からヒマラヤ原産の両生類。
(日本のイボイモリは飼育・販売が規制されています。)

陸性傾向が強いイモリで、色んなレイアウト(イモリウム)を楽しむことができます。
ヤモリとイモリは生息地域が違う
ヤモリとイモリは、住んでいる所が違います。

ヤモリは陸上生活で、イモリは水場(あるいはその周辺)で生活します。

私たちは人家周辺に生息して、壁や木などを登る立体行動をしているのよ。
水場に行くことはほとんどないの。




私たちは身体が乾燥するのがよくないから、水場(周辺)にいるんだ。
自然豊かで綺麗な水質を好むんだけど、最近はそんな場所も少なくなったよ。



つまりヤモリとイモリが出会うことって無いんですね。

そうですね。
生息場所が決定的に違うんです。
ヤモリとイモリは身体の色柄が全然違う
ヤモリとイモリではその身体の色柄がまったく違います。

ヤモリの体色はグレーや褐色、地味な色をしています。

敵に見つからないように、擬態するんだよ。



僕達は背中は黒褐色、お腹が真っ赤なんだ。
だからアカハライモリだよ。



アカハライモリはテトロドトキシンという神経毒を持ちます。
目立つ赤は、敵に毒持ちと知らせる『警戒色なんですね。

見比べるとずいぶん違いますね。
ヤモリとイモリの共通点

ヤモリとイモリには共通点もあります。

正確な違いを知るためにも、共通部分についても話をしていきます。
【共通点】身体の大きさが似ている
ヤモリの体長は12〜14㎝で、イモリの体長は10〜14㎝です。

ほとんど同じ大きさですね。
細長い形態も似てるし。

色柄や生態は全く違うんだけどね。



この大きさがほぼ一緒というのが、混同される原因なのかもしれませんね。
【共通点】両方とも飼育がしやすい

確かに身近な爬虫・両生類ですもんね。

飼育のしやすさって色々ですが、主に以下の項目です。
- 手に入れやすい
- 小さなスペースで飼育できる
- 寒さに強く丈夫
- 餌をよく食べる
掘り下げて考えていきましょう。
【ヤモリとイモリの飼育のしやすさ】手に入れやすい

私たちはあまり販売されてないけど、民家周辺にいるから捕まえやすいわよ。

僕たちを自然で探すのはちょっと大変だけど、ペットショップなどでよく販売されているんだ。

両者とも価格は1,000円以内、手に入れやすいといえます。
【イモリとヤモリの飼育のしやすさ】小さなスペースで飼える

両者とも1匹なら、100円ショップで売ってるような小さいプラケースで十分に飼育できます。

身体が小さいし、そこまで活発に動かないからね。

飼育環境に大掛かりなものはいらないので、経済面でも飼育しやすいと言えます。

爬虫・両生類飼育でよく必要になる、保温器具やライト類もいらないしね。
【ヤモリとイモリの飼育のしやすさ】寒さに強く丈夫
両者とも日本の生き物なので、基本的に日本の四季に対応します。

冬場は冬眠するし、室内で少しだけ暖めてくれたら冬眠なしでも飼育できるよ。

そして、身体も丈夫だから長く飼育できるの。
ヤモリの寿命→5〜10年
イモリの寿命→10〜20年
逆に両者とも高温には弱いので、夏場の対策は考えた方がいいでしょう。
【ヤモリとイモリの飼育のしやすさ】餌をよく食べる

餌喰いがいいのは飼育のしやすさだし、何より安心ですよね。

私達はなれると人工飼料も食べるけど、基本は生き餌を用意してね。

私たちは市販のイモリの餌で十分なんだ。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- ヤモリは爬虫類で、イモリは両生類
- ヤモリは陸上の立体行動で、イモリは水中(その周辺)にいる
- ヤモリはグレーや褐色の地味な体色で、イモリは背中が黒褐色で腹部は赤の模様
- ヤモリとイモリは体長がほとんど同じ
- ヤモリもイモリも飼育しやすい
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