
- 家の壁に白い卵を見つけたけど、これってヤモリ?
- ヤモリを飼ってるけど、繁殖ってできるの?
- ヤモリの卵の孵化のさせ方って?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。

ヤモリの卵って、どう育てたらいいのかな?

卵は大切に育ててね。

この記事では、ヤモリの卵の管理方法を詳しく解説します。
安心して対処できるようになる取り組みです。
この記事では、以下の点を詳しく解説しています。
- ヤモリの産卵の概要と繁殖方法
- 卵詰まりの対策
- 孵化までの管理方法
→『温度』と『湿度』 - 有精卵か無精卵かの判別方法
- 孵化した幼体の育て方(初期)

この記事を読めばヤモリの卵を発見から、孵化後のデリケートな期間までの管理・対処方法が全てわかります。

読み進めて確認してみてね。
ヤモリの卵を見つけたら?【産卵の概要と繁殖方法】

ヤモリは1回の産卵で、2つ産むのが一般的です。

たまに1つの時もあるわよ。
1年で2〜3回産卵するわ。

大きさは1㎝ほどで、やや楕円形で白っぽい色をしています。

自然では家の壁の隙間や、植木鉢の裏などに卵を産むのよ。
飼育下ではシェルターの中とか、湿度が高そうな場所を選ぶわ。

そして卵は40〜60日くらいで孵化します。
飼育下での繁殖方法
ヤモリは5月ごろに繁殖活動を始めます。

春になって暖かくなると、メスを求めて行動するんだ。

つまり『冬眠』がヤモリの繁殖のトリガーになります。
正確にいうとヤモリは冬眠(仮死状態)はしません。
冬の間はなるべく温度の高い場所で、代謝を抑え春を待ちます。

冬場に低温度で活動を止めることが、繁殖の一歩目です。
その環境に追い込まないといけない繁殖は、やや難しい飼育方法なんですよね。
【重要】卵詰まりを防ぐ
ヤモリのメスは、交尾しなくても卵を産むことがあります。

大人になると排卵するのよね。
当然無精卵なんだけど、お腹で大きくなっていずれ出てくるわ。

問題はその卵が詰まってしまうことです。

そのままだと命に関わるのよ。

そうですよね。
どうしたらいいんだろう?

対策の1つに温浴があります。
32℃くらいの水にヤモリをつけて、水を飲ませるんですね。

卵が出やすくなるってこと。

後は高湿度を保ちます。
そこに産卵することから、高湿度は卵が出やすい環境とも言えます。
ヤモリの卵を見つけたら【孵化までの管理方法】


飼育環境下で卵を見つけたら、どうしたらいいんですか?

まずは卵を親から離しましょう。

踏んだりするし、食べちゃうこともあるの。

シェルターなどに産卵したら、違う飼育ケースに移します。
ケースの自体に卵を付けることもあり、その場合は親に引っ越してもらいましょう。
ヤモリの卵は粘着性があり、何かにひっつけるように産卵します。
取ると卵が破れるので、無理はしないように。
卵の管理と孵化方法

卵はどう管理するんですか?

管理のポイントは2つ。
『温度』と『湿度』ですね。

それぞれ、どれくらいを維持するんですか?

温度は24〜28℃、湿度は80%前後を維持します。
温度を24℃くらいで管理すると生まれてくる幼体はメスに偏り、28℃くらいだとオスに偏ると言われます。

湿度の保つために、床材を水苔にします。
乾燥しないように毎日、霧吹きをしましょう。
>>使いやすいオススメの水苔はコチラ

とにかく、温度と湿度の管理を怠らないこと。
孵化までのお世話はこれ一択です。
>>温度も湿度も分かる温湿度計、これは用意しておいて
有精卵か無精卵かの判別方法

卵が有精卵か無精卵か、気になるんですけど…

まず産みたての卵は判別が難しいです。
1週間くらい経つと有精卵の場合、変化が見られます。

白っぽい卵がピンク味がかった色になるの。
中の血管が透けてるからなのよ。

それでわかるんですね。

この時に卵に光を当てると中が透けて見え、血管等が鮮明に確認できます。
これをキャンドリングと言います。

なるほど。
逆にそれが見えなかったら無精卵ってことだ。

更に成長すると、卵の中のヤモリが大きくなりグレーっぽい色になります。

そして卵を突き破って出てくるんだ。
孵化したヤモリのお世話の方法

ヤモリが孵化したら、そのままの環境で5日ほど様子を見ます。

湿度を保つように、霧吹きは忘れないでね。

赤ちゃんに直接、水をかけたらダメだよ。
体が冷えるからね。
ファーストシェッド
ヤモリは生まれて間もなく、最初の脱皮をします。

ファーストシェッドって言うの。

誰に教わったわけでもなく、皮を脱ぎ始めます。
そっと見守りましょう。
ヨークサック
生まれたてヤモリには、足の付け根のお腹側の部分に『ヨークサック』がついています。

それ何?

卵黄嚢(らんおうのう)という栄養を蓄えた袋で、爬虫類や魚類などに見られます。
初期成長に必要な栄養が入っています。

まずはそれを食べて栄養補給をするんだ。
だからいきなり餌を与えなくてもいいんだよ。
5日ほど経ったら餌を与える
ファーストシェッドをし、ヨークサックを食べ終えたら餌を与えます。

それらは大体5日くらいで完了するってことですね。

餌は何を与えたらいいんですか?

口で食べれる大きさのものにしてね。

レッドローチのSSサイズがオススメです。
栄養添加して食べさせてください。
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まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- ヤモリは1回の産卵でおおよそ2個の卵を産む
- 産卵後40〜60日で孵化する
- 卵は親から離す
- 温度は24〜28℃、湿度は80%前後を維持する
- 有精卵なら1週間くらいでピンク味がかった色になる
- 孵化した幼体はすぐに脱皮する(ファーストシェッド)
- 幼体は最初ヨークサックを食べて栄養補給する
- 孵化後5日くらい経ったら餌を与える
>>産卵場所の床材は水苔がオススメ
>>卵の管理は温度と湿度に気をつけてください
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