- ニホンイシガメってどうやって飼育すればいいの?
- ニホンイシガメって屋内・屋外、どっちで飼育すればいいの?
- ニホンイシガメってどんな餌を与えたらいいの?
- ニホンイシガメの温度管理方法を知りたい
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
ニホンイシガメは2種類しかいない日本固有種のカメのうちの1種類です。
僕たちの素朴な雰囲気と魅力的な生態は、海外でも人気なんだよ。
でもニホンイシガメの飼育って難しい、そう聞いたんですけど…
ということでこの記事では、ニホンイシガメの飼育方法を詳しく解説していきます。
飼育の難しさを解消し、ニホンイシガメを健康に育ててもらう取り組みです。
この記事では以下の3つの項目を深掘りしていきます。
- ニホンイシガメは屋内で飼育するべきか?屋外で飼育するべきか?
→それぞれのメリット・デメリットを解説 - ニホンイシガメが健康に育つ餌8選
→『カメプロス』『乾燥川エビ』『冷凍コオロギ』『冷凍赤虫』『ザリガニ』『魚』『小松菜・チンゲンサイ』『バナナ』 - ニホンイシガメの冬場と夏場の温度対策
→冬場の加温飼育
→危険な夏場の対策
この記事を読むことで、ニホンイシガメの飼育方法の選択肢が増え、難しさが減ります。
読み進めて確認してみてね。
ニホンイシガメの飼育って難しい?【屋内飼育か屋外飼育か?】
まずは『ニホンイシガメをどこで飼育するか?』っていう問題ですね。
双方にメリットとデメリットがあります。
解説していきます。
屋内飼育のメリット
まずは屋内飼育のメリットですね。
以下の項目を順番に解説しす。
☆屋内飼育のメリット☆
- いつでも鑑賞できる
- 温度管理がしやすい
【メリット①】屋内飼育は鑑賞・観察に適している
僕たちの飼育環境は、お部屋のレイアウトになるんだよ!
▼ニホンイシガメの水槽飼育▼
色々なレイアウトを楽しめ、いつでも観察することができます。
飼育の楽しみですよね。
状態の異常を、発見しやすいのも屋内飼育だわ。
【メリット②】屋内飼育は温度管理がしやすい
カメの保温・冷却器具は多岐に渡ります
それらを効果的に使うことで、適温を保つことができます。
屋内は温度変化が少ないから、管理しやすいんですね。
温度をしっかり管理してくれたら、いつでも元気でいられるのよ。
具体的な温度管理方法は後述します。
【ニホンイシガメ飼育】屋内飼育のデメリット
続いては屋内飼育のデメリットです。
以下の2つを取り上げます。
★屋内飼育のデメリット★
- 設備を揃えるコストがかかる
- 臭いが発生することがある
【デメリット①】屋内飼育は設備コストがかかる
屋内飼育では自然を再現する必要があります。
それをしようと思ったら、いろんな設備が必要ですもんね…
具体的には『水中ヒーター』『バスキングライト』『紫外線ライト』など、どれもニホンイシガメの飼育に欠かせないものです。
【デメリット②】屋内飼育には『臭い問題』が付きまとう
僕たち自体が臭いを発するわけじゃないんだけどね。
ニホンイシガメ飼育の悪臭の原因は、食べ残しや糞などによる飼育環境の汚れです。
私たちはたくさん食べて、たくさんフンをするからね。
こまめな水換えは必須よ!
ニホンイシガメは皮膚が弱く、飼育水が汚れていると水カビ病を発生する確率が高くなります。
臭いだけでなく、ニホンイシガメの健康のためにも飼育環境を清潔に保つことは重要です。
【ニホンイシガメ飼育】屋外飼育のメリット
続いては屋外飼育に話を移します。
まずは以下のメリットを解説します。
☆屋外飼育のメリット☆
- 自然の紫外線を当てることができる
- 飼育コストを抑えることができる
屋外飼育の方がニホンイシガメが長生きする、というデータもあります。
【メリット①】太陽からの紫外線を当てることができる
ニホンイシガメは紫外線によって体内にビタミンD3を生成し、カルシウム吸収の効率を良くします。
カルシウムがうまく吸収できないと、クル病という骨格異常の病気の危険性が高まるんだ。
紫外線ライトもあるけど、太陽のそれとは敵わないですよね。
太陽の紫外線量は圧倒的なんですよね。
【メリット②】飼育コストを抑えることができる
屋内飼育で必要なバスキングライトや紫外線ライトなどは、屋外では必要ありません。
電気製品は揃えるコストもあるけど、使用中の電気代もありますもんね。
屋外飼育のデメリット
続いては屋外飼育のデメリットです。
3点あります。
★屋外飼育のデメリット★
- 外敵・水没・脱走の危険性がある
- 直射日光は危険
- 冬季は冬眠させるしかない
【デメリット①】屋外ならではの『危険性』がある
屋外ではネコ、カラス、アライグマやハクビシンなどがニホンイシガメを狙っています。
特に外来種のアライグマは強烈なの…
自然でも、たくさん被害に遭ってるわ。
脱走も含めてこれらの対策は『蓋をすること』です。
入ることも出ることも不可能な蓋の設置が大切です。
脱走できない状態だと、雨が排水されない可能性があります。
『雨がかからない場所に設置する』や『水はけをよくする』などの対策をしましょう
▼トロぶねの下に穴を開けて、排水システムを▼
【デメリット②】直射日光は危険
デメリットというより、注意点です。
太陽の紫外線は有効ですが、直射日光から逃げれない環境は危険です。
特に夏場は温度が上がりすぎるのよね。
日除けをつけてくれると助かるわ。
【デメリット③】冬眠には危険性がある
加温できない屋外飼育の場合、気温が低くなるとニホンイシガメは冬眠します。
ただ、冬眠には危険が伴います。
夏場に栄養が取れない状態で冬眠に入ると、起きてこないこともあるの。
生まれて1年未満の子ガメの冬眠もリスクが高いよ。
冬眠はさせない方が無難で、その場合は室内で加温飼育をします。
ニホンイシガメの飼育【健康に育つ餌8選】
ニホンイシガメは雑食で、自然では魚や甲殻類や昆虫などの生き餌をはじめ、藻類や果実なども食べています。
私たちってなんでも良く食べるの。
水中でも陸上でも食べるんだよ。
飼育下では、自然ほどの豊富に餌を与え続けるのは困難です。
その中でも色んな餌を与えたいので、ここではオススメの餌を8つに絞って解説していきます。
【ニホンイシガメのオススメの餌①】人工飼料2選
カメ用の人工飼料っていっぱいありますよね。
そうですね。
どれもニホンイシガメにとってバランスの取れた餌ですが、オススメの物を2つご紹介します。
主食として最適な『カメプロス』
まずは『カメプロス』。
主食として使え、ニホンイシガメを飼育するなら常備しておくべき餌です。
カメプロスの説明書によると…
- 成分が消化吸収をサポートし、排泄量を減らし水の汚れを抑える
- 茶葉の有効成分が飼育水の匂いを吸着する
- 腸内バランスを保ち、健康をサポートする
- 必須栄養成分をバランスよく配合している
つまりカメ飼育の理想とされ、主食で使えるということですね。
餌喰いのいいおやつとして最適な『乾燥川エビ』
エビは大好き!
すぐに食いつくよ。
乾燥川エビは餌喰いがよく長期保管もできるので、常備しておきたい餌です。
【ニホンイシガメのオススメの餌】冷凍餌2選
続いては冷凍餌。
解凍すると生の餌なので、これも食いつきがいいです。
爬虫類飼育の基本餌『冷凍コオロギ』
我が村ではよく使う餌です。
他の爬虫類(トカゲ)にも使う餌で、ニホンイシガメにも使います。
ピンセットからでも食べるわ。
▼陸上でコオロギを食べるニホンイシガメ▼
幼体が好む餌『冷凍赤虫』
赤虫とはユスリカの幼虫で、乾燥タイプもありますが、冷凍赤虫の方が食いつきがいいです。
小さくて細かいので子ガメにいい餌だよ。
【ニホンイシガメのオススメの餌】生き餌2選
続いては生き餌です。
夏場に自然で採集してもいいし、購入することもできます。
ニホンイシガメの大好物『ザリガニ』
ザリガニはニホンイシガメが自然でもよく食べている餌です。
大好きだわ。
外来種のアメリカザリガニは捕まえやすく、サイズも豊富です。
僕たちのサイズに合わせて、揃えてくれると嬉しいよ。
生き餌を与えるとあっという間に、水が汚れます。(※特にザリガニはすごいです)
水換えをセットで与えるといいでしょう。
簡単に揃えれる『魚』
合わせてニホンイシガメは魚類もよく食べます。
メダカや金魚(小赤)などは、簡単に手に入るので使いやすい餌だと言えます。
追いかけて食べるよ。
【ニホンイシガメのオススメの餌】野菜・果物2選
ニホンイシガメは雑食なので、動物性の餌だけではなく野菜や果物も食べます。
オススメの2点を紹介します。
小松菜・チンゲンサイ
小松菜やチンゲンサイなどの葉野菜は、ニホンイシガメの餌となります。
まあ、あんまり好きじゃないけどね。
水を汚すことのない餌なので、時折与えて試すといいでしょう。
バナナ
果物のバナナもいい餌で、結構食いつき物いいです。
陸上でも食べるので試してみてください。
ニホンイシガメに食べさせてはいけない餌
なんでも食べるニホンイシガメですが、与えてはいけない餌もあります。
そうなんですね。
それは知っておかないと。
以下のまとめます
★与えてはいけない物★
- 刺身などの塩分の多いもの
- 人間用に加工された食品
- アクの強い野菜(ほうれん草や玉ねぎ)
- ドッグフードやキャットフードなどの他の生き物の餌
ニホンイシガメの自然にないものはあんまりダメってことですね。
なんでも食べるからって与えてはいきません。
>>ニホンイシガメのオスメスの違いを知りたいならコチラをチェック
ニホンイシガメの飼育【冬場と夏場の対策】
ニホンイシガメは日本の自然に住んでいます。
なので、基本的には無加温でも通年飼育できます。
ただ、
【ニホンイシガメ飼育】冬場の加温飼育
冬場に冬眠させるかさせないかの選択があります。
前にも話した通り冬眠には危険が伴います。
冬眠させないなら加温飼育になり、その時に必要なものをまとめます。
【ニホンイシガメの保温器具】水中ヒーター
まずは水中ヒーターです。
確かにこれが一番最初に思い付きますね。
>>ニホンイシガメ飼育にオススメの水中ヒーター
ニホンイシガメの水場は大きくはありません。
このヒーターで十分に加温できます。
内部にサーモスタットが内蔵され、水温を28度に保ちます。
カバーもついているので、安全性の高いヒーターです。
【ニホンイシガメの保温器具】バスキングライト
水中を温めることができても、陸地は寒いままです。
そうですね。
陸地に上がって体温が下がったら意味がないですもんね。
私たちは皮膚が弱いから、水場中心になると皮膚病になりやすいのよ。
水場が常に汚れていて、陸地にもあまり行けない環境は危険です。
水カビ病という致命的な皮膚病になる危険性が高まります。
▼陸地中心で飼育するニホンイシガメ▼
陸地が多いと当然陸地にいることも多くなるので、体が乾燥している時間が長くなるんだ。
これが皮膚病の対策になります。
とにかく陸地の温度を上げ、身体を乾燥させることは必須です。
そのためにはバスキングライトを使います。
>>オススメのバスキングライトはコチラ
>>ライトを使うならライトスタンドが必須
【室内飼育には必ず】紫外線ライト
冬場や室内での飼育では、ニホンイシガメに十分な量の紫外線を与えれません。
前にも話したけど、紫外線不足はクル病をひき起こす危険性があるんだよ。
ということで、屋内の飼育では紫外線ライトが必須で、バスキングライトとセットとして考えて下さい。
>>オススメの紫外線ライトはコチラ
>>ライトを使うならライトスタンドが必須
【ニホンイシガメ飼育】かなり危険な夏場の対策
夏場は加温する必要がないから、そのままでいいんじゃないですか?
夏場は逆に温度が高くなりすぎる危険性があります。
温度が低いのは冬眠できるけど、高くなりすぎは命の危険性があるの。
ということで、危険な夏場を乗り切る対策を考えていきましょう。
とりあえず設置したい『冷却ファン』
冷却ファンは、飼育環境内に風を送り込み空気の循環させる道具です。
飼育水にファンの風を当てることで、水が蒸発し気加熱で温度を下げることもできるんだよ。
冷却ファンは飼育環境の上部に置くだけで使えるので、夏場はにぜひ設置したいアイテムです。
>>オススメの使いやすい冷却ファンはコチラから
夏場は屋外飼育がオススメ
誰もいない夏場の室内はすごく温度が上がりますもんね。
屋外の日陰は風通しもよく、温度はそこまで上がりません。
それの方が心地よくすごせるわ。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- 屋内飼育のメリット
→『観賞性のよさ』『温度管理がしやすい』 - 屋内飼育のデメリット
→『設備コストがかかる』『匂いが気になる』 - 屋外飼育のメリット
→『紫外線量が圧倒的』『飼育コストがかからない』 - 屋外飼育のデメリット
→『外敵・水没・脱走のリスク』『直射日光に注意』『冬季は冬眠しかない』 - ニホンイシガメの餌
『カメプロス』→主食として最適
『乾燥川エビ』→餌喰いがよく長期保存もしやすい
『冷凍コオロギ』→食いつきがよく陸上でも与えれる
『冷凍赤虫』→子ガメに最適
『ザリガニ』→餌喰いがいいが水が汚れる
『魚類』→手に入れやすい
『小松菜・チンゲンサイ』
『バナナ』 - 冬眠は危険、冬場は加温飼育をする
- 夏場は高温対策、冷却ファンを使って風通しをよくする
>>主食にオススメのカメプロスはコチラから
>>常備しておきたい乾燥川エビはコチラから
>>食いつき抜群のレイト王コオロギはコチラから
>>子ガメのオススメの冷凍赤虫はコチラから
>>ニホンイシガメの水中ヒーターはコチラでOK
>>オススメのバスキングライトはコチラから
>>バスキングライトを使うならライトスタンドが必要
>>オススメの紫外線ライトはコチラから
>>紫外線ライトにはライトスタンドが必須
>>オススメで使いやすい冷却ファンはコチラから
▼くま村長のYouTubeコンテンツはコチラ▼
コメント