
- リクガメって屋外飼育させた方がいいの?
- 屋外飼育で注意するべき点は?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
リクガメを飼っていると、屋外飼育をしたくなるものです。

確かにカメ達を広々とした環境で育てたいですよね。
でも、心配なことも多いなぁ。

そうですよね。
この記事では、リクガメを屋外飼育のメリットと、それに伴う注意点を対策も含めて解説してきます。
リクガメ飼育の楽しむコツを知ってもらう取り組みです。
この記事では以下のメリットとデメリット、その対策について解説します。
- リクガメ屋外飼育のメリット
『紫外線』『スペース』『メンテ』 - リクガメ屋外飼育のデメリットと対策
『天候(雨・風・暑さ・寒さ)』『脱走』『外敵の脅威』
この記事を読めば、リクガメの屋外飼育に関しての理解が深まります。

リクガメを健康に育てる秘訣の話です。

読み進めて確認してみてね。
リクガメの屋外飼育のメリット

まずは屋外飼育のメリットを考えます。

最初にいい点を知りたいですよね。

3点にまとめました。
解説していきます。
【リクガメ・屋外飼育のメリット】紫外線


一番のメリットは、『太陽から直接紫外線を浴びれる』ことです。

僕達は甲羅があるし、紫外線要求量は多いんだよ。
紫外線量が不十分だと、くる病の発症確率が上がります。

くる病は、カルシウムとビタミンDの不足で引き起こされる病気です。
症状は骨の軟化や変形、骨折、麻痺、けいれんなどで、一度発症すると完治が難しいと言われます。

太陽からの紫外線をしっかり浴びることは、健康維持とくる病予防になるんだ。

屋内では紫外線ライトを使いますが、太陽のそれとは比べ物になりません。

つまり屋外飼育は、リクガメの健康に直結してるってことだ。
【リクガメ・屋外飼育のメリット】広々としたスペース

カメはそのイメージとは違い、運動量が豊富です。

色んな所を動き回るんだよ。

なので、できる限り大きなスペースで飼育したいのがリクガメです。

大型のリクガメもいるから、スペースの確保は重要ですよね。
☆大型になる主なリクガメの種類☆
- アルダブラゾウガメ→最大120㎝
- ケヅメリクガメ→最大85㎝
- ヒョウモンリクガメ→最大80㎝
- キアシガメ→最大50㎝

これらのリクガメは『屋外飼育の選択肢』が必ず出てきます。

屋外飼育といっても、どれだけスペースを取れるかは分かりません。
ただ屋内よりは広い環境となるはずです。

リクガメの複数飼育なら、スペースはもっと必要ですよね。
屋外はリクガメ飼育の楽しみに繋がっているってことですね。
【リクガメ・屋外飼育のメリット】メンテが楽

リクガメは活動量に比例し、糞尿の量も多いです。

リクガメの飼育と掃除は常にセットで、その手間は屋外飼育では軽減されます。

屋外なら水で流すとかができますもんね。

排水の仕組みを考えて屋外飼育すると、よりメンテが楽になります。

綺麗な環境は大好き!

清潔さはリクガメの健康に直結します。
屋外屋内とわず、掃除はこまめに行いましょう。
リクガメの屋外飼育のデメリットと対策

続いては屋外飼育のデメリットです。

デメリットというか注意点ですね。
対策とともにお話ししていきます。
【屋外飼育のデメリットと対策】天候
当たり前ですが屋外飼育の場合、飼育環境は天候によって左右します。

雨が降ったり、風が吹いたり、暑かったり、寒かったりしますもんね。

それぞれを考えていきましょう。
【屋外飼育の天候対策】雨

雨にさらされるというのは、高湿度にさらされると同義ですよね。

乾燥した環境を好むリクガメっていますよね。
☆主な乾燥系のリクガメ☆
- ヒョウモンガメ
- パンケーキリクガメ
- チャコリクガメ
- ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)
- ホウシャガメ
- エジプトリクガメ

以上のようなリクガメは、高湿度状態が続くと体調を崩す恐れがあります。
たとえ雨が止んでも湿度は上昇しています。

乾燥系のリクガメじゃなくても、雨に打たれすぎると風邪をひいちゃうよ。

多少の雨なら問題ありませんが、やはり雨を避ける仕組みは必要です。

どうしたらいいんですか?

一番の対策は小屋の設置です。
雨の時には避難でき、後述する寒さ対策・直射日光の対策にもなります。
小屋の床側に地面との隙間があると、風通しがよく除湿になります。

【屋外飼育の天候対策】風
風対策も重要です。

リクガメが飛ばされるような風はなかなか吹きません。
しかし飼育環境が、風で破壊させられることはあります。

脱走防止の網が飛ばされるってこともありますよね。

飼育環境が壊れると、リクガメの脱走や外敵の脅威などの危険に直面します。
風に負けない強度のある飼育環境を作りましょう。
屋外飼育は『壊れない』のが最も大事。
強度対策は重要事項です。

ずっとリクガメを見れるわけじゃないし、そこは重要ですよね。
【屋外飼育の天候対策】直射日光と暑さ
特に真夏の直射日光は命に関わるほど危険です。

真夏の日差しって、人間でも危険ですもんね。

直射日光と併せて、暑さへの対策も重要です。

屋外飼育場には必ず、日除けなどで直射日光が当たらない場所を作ります。

さっき言ってた小屋でもいいんだよ。
暑さから逃れるようにしておいてほしいんだ。


日除けはリクガメにとって身を隠すシェルターでもあるので、設置は必須です。
地を這うリクガメは、上からの攻撃が脅威を抱いています。
シェルターに身を隠すのは本能であり、ストレスの軽減となっています。

たくさんで飼育してるなら、日除けに入れない子がいないかもチェックしてね。
直射日光を避ける場所があれば、暑さは気にしなくてもいいです。
ただ昨今の日本の夏は異常で、40℃を超えるなら冷房の効いた屋内に避難させるようにしましょう。
【屋外飼育の天候対策】寒さ
リクガメを始めとする爬虫類は変温動物で、体温上下が外気温に影響を受けます。

寒いと代謝が落ちて、餌を食べなくなるんだよ。

冬場はリクガメが活動できなくなる気温になるので、『室内に移動させ加温飼育する』か『屋外に温室を作る』か『リクガメを冬眠させる』のどれかを選びます。
☆冬眠する主なリクガメ☆
- ギリシャリクガメ
- ヘルマンリクガメ
- ロシアリクガメ(ホルスフィールドリクガメ)
- マルギナータリクガメ

冬眠は危険も伴い、技術も要します。
繁殖などの目的がないなら、冬眠はオススメできません。

気温が低くても、晴れて日光が当たるならリクガメの体温は上がります。
時期によっては、屋内と屋外を上手に使うといいでしょう。
【屋外飼育のデメリットと対策】脱走対策
脱走したリクガメの未来は明るくありません。

周りの人たちの迷惑にもなるしね。

リクガメの脱走経路には、以下の点があります。
- 壁に突き進んで破壊して出ていく
- 地面を掘って下から出ていく
- 壁をよじ登って出ていく

僕達は基本的に出ていくことを考えて動いているよ。
【リクガメ脱走防止策】壁(柵)の強度
リクガメの突進するパワーをナメてはいけません。

壁にはゴツゴツぶつかっていくよ。

大型のリクガメは、体重が50kg以上にるものもいます。
その重さの石の塊が向かってくると思って、壁の強度を考えてみてください。
【リクガメの脱走防止策】地面からの脱走の防止
リクガメは強い手足で、穴をほります。

隠れる本能があるからね。
穴を掘るのは得意なんだ。

その結果、下から潜って壁(柵)の外まで行くことがあります。

確かにありそう。

対策としては…
- 壁(柵)の周りをコンクリートなどを打ち込んで、掘れないようにする。
- 壁(柵)を地中まで埋め込む
などですね。
リクガメは掘り進む、という意識を持って対策してください。
【リクガメ脱走対策】登るリクガメ
カメは爪が長く、登ることもできます。

小さい個体は体重が軽いから、簡単に登ったりするんだ。

対策としては、網や板などで上から出れないようにすることですね。
次に話す、外敵の話とも繋がる対策です。
【屋外飼育のデメリットと対策】外敵による攻撃
外にいるリクガメを襲おうと、たくらむ生き物がいます。

家畜がその被害に遭っているのも聞きますよね。

気を付けるべき生き物を列挙します。
★カラス★

小型種の甲羅に穴を開けたり、頭や手足をつつく被害がある。

空からの攻撃なので、蓋や網などで飼育環境に入れないようにして下さい。
★ネコ★

噛んだり引っ掻いたりする可能性がある。

ジャンプ力があるので、蓋の設備をしっかりとしましょう。
★アライグマ★

外来生物で様々な被害を出している。
手先が器用で、柵などをこじ開けたりする。

大きな被害を出しているのがアライグマです。
飼育環境に入れない鍵が必要です。
★ハクビシン★

肉食傾向が強く、小さな隙間からも入ってくる。

入り込めないように隙間を無くすようにしましょう。

その他、ネズミやハエなどの餌場を荒らすものもいます。
侵入されないことはもちろん、衛生面でも気をつけるようにしましょう。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- 屋外飼育ではリクガメの成長に不可欠な豊富な紫外線がある
- 屋外飼育ではリクガメの運動量を満たすことができる
- 屋外飼育ではメンテナンスが楽になる
- 小屋などを設置し、雨などの高湿度対策と直射日光対策を行う
- 外敵の侵入や脱走などを無くすために、強度の高い防壁を作る
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