- ヒキガエル飼育の床材ってどんなものがオススメ?
- いろんな床材のメリットとデメリットが知りたい
- ヒキガエルの床材にペットシーツって使えるの?
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
ヒキガエルを飼育するにあたって、どういう床材を使うかは誰しもが悩むところです。
飼育ケースと並んで、床材はヒキガエル飼育の基本だわね。
ということでこの記事は、様々な床材を使ってヒキガエルを飼育する私が、それらの床材の感想とオススメポイントを伝える試みです。
この記事で紹介する床材は以下の通りです。
①園芸用土系(赤玉土などの園芸用に販売されている床材)
→『赤玉土』『黒土』『腐葉土』
②専用床材系(爬虫・両生類ショップなどで販売される専用の床材)
→『フロッグソイル』『デザートソイル』『ハスクチップ』『パームマット』
③人工物系(紙や人工芝などの人工物の床材)
→『キッチンペーパー』『ペットシーツ』『人工芝』
④その他
→『石』『床材なし』
この記事を読むことで、おおよそヒキガエル飼育に使われる床材の特徴を理解することができます。
あなたの飼育レベルを格段に上げてくれるでしょう。
読み進めてみて下さい。
☆床材の量の目安☆
- プラケースサイズ→床材の量2kg〜
- 45センチ水槽サイズ→床材の量4kg〜
- 60センチ水槽サイズ→床材の量6kg〜
ヒキガエル飼育のオススメ床材【園芸用土系】
まずは、誰もが最初に考える『園芸用土系』の床材です。
どれも手に入れやすく、ヒキガエル飼育の最適解のようなものばかりです。
土系の床材の最大のメリットは、ヒキガエルが潜れることです。
ヒキガエルは土に潜ることで落ち着くし、温度調整にもなります。
自然界でヒキガエルは、寒い時に土に潜ることで暖をとり、逆に暑すぎる時も土に潜ることで暑さを凌ぎます。
飼育下での最適温度の判断材料にもなり、ヒキガエルが土に潜って長時間出てこないなら、飼育温度に問題がある可能性があります。
赤玉土【ヒキガエル飼育の超基本】
爬虫・両生類飼育の定番床材の一つが赤玉土です。
当然、ヒキガエルの床材としても向いています。
まず何かって、安いですよね。
赤玉土は100均でも販売される、値頃でポピュラーな園芸用の土です。
通気性がよく、乾燥した環境を好みとするヒキガエルにはもってこいの床材です。
土系に全てに言えますが、デメリットとしては誤飲が挙げられます。
誤飲とはヒキガエルが餌と一緒に床材を食べてしまう、ということです。
赤玉土は粒が大きく、誤飲した時に喉に詰まる恐れがあります。
ヒキガエルがまだ小さい時には、特に注意です。
オススメ度 ★★★★☆
手に入れやすくトラブルも少ない万能床材
>>赤玉土ならコチラがオススメ
黒土【ヒキガエルの自然環境を再現】
黒土もヒキガエル飼育の床材の定番です。
俺たちの本来の環境に近いんだ。
黒土は、ヒキガエル本来の自然環境を再現するにもってこいの床材です。
赤玉土同様に安価で手に入れやすいです。
ただ、赤玉土ほど主流の土ではありません。
安価ではありますが、大容量での販売がメインとなります。
誤飲は大丈夫なんですか?
黒土は粒が細かいので誤飲はしやすいですが、その粒の細かさと有機物が含まれる土なので誤飲をしても問題ないと言えます。
黒土が床材だと体調がいいのよね。
ただ黒土は水捌けが悪く、湿った環境ではコバエ等が湧きやすい問題があります。
さらに黒土は、ヒキガエルの体に付着しやすく、そのまま水場に入ったりすると、そこを汚してしまったりします。
飼育ケースの壁なんかに体を擦り付けて、汚したりもするぜ。
ヒキガエルとはそんな自然環境で生活しているということなんですが、やはり飼育環境がすぐに汚くなるのは、飼育者にとってストレスであることは間違いありません。
オススメ度 ★★★☆☆
自然環境を再現するにはいいが、汚れやすい。
>>黒土を使うならコチラがオススメ
腐葉土【ヒキガエルには優しいが飼育者にとってメンテが大変】
腐葉土とは、落ち葉などが長時間かけて分解されて、崩れて土のように変化した床材です。
腐葉土も黒土と同様に、ヒキガエルの自然の環境を再現するのに持ってこいの床材です。
腐葉土にまみれるのが、ヒキガエルにとっての自然な生き方なのかもしれません。
しかし、腐葉土は黒土以上に虫の湧きやすい(虫が好む)床材です。
確かに昔、腐葉土でカブトムシを飼ってたけど、確実にコバエが湧いたもんなぁ…
考え方を変えると、そんな湧いた虫をヒキガエルが捕食することもできます。
小さいヒキガエルは、餌の確保が難しいです。
屋外で腐葉土で飼育したら、自然に餌が供給される環境になるかもしれません。
ぼく、嬉し〜!
腐葉土は落ち葉を発酵させているので、匂いがキツいです。
やはり屋内飼育には向いていないと、感じています。
オススメ度 ★★☆☆☆
虫の湧きやすさが難点…屋内飼育には向いていない
>>腐葉土を使うならコチラがオススメ
上の写真は水入れの水を吸って汚れた、腐葉土の環境。
ヒキガエル飼育のオススメ床材【専用底材系】
次はショップなどで販売されている、爬虫・両生類の専用床材です。
いずれも、飼育のあらゆる課題を考慮して作り出された床材なので、床材として非常に効率的です。
ただ、園芸用土などと比べると、値段が高い傾向にあります。
フロッグソイル【半地中性・地中性のカエル専用床材】
フロッグソイルはスドーから販売される、半地表性・地表性のカエル用の床材です。
汚れを吸着する活性炭が入っているために、悪臭を予防してくれます。
匂いを予防してくれるのはありがたい!
専用床材のメリットですよね。
フロッグソイルは、土に潜ることが好きなカエルに適しています。
ただ、ヒキガエルは温度調整に土に潜り、適切な飼育環境ではそこまで土に潜ることはありません。
湿った環境を作るに適したフロッグソイルですが、ヒキガエルは乾燥した環境を好みます。
フロッグソイルを湿らせてると黒土と同じように、俺たち汚しちまうぜ。
オススメ度 ★☆☆☆☆
乾燥地表系のヒキガエルには、不向き
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デザートソイル【乾燥系爬虫類の専用床材だが…】
デザートソイルとは、ジェックスから販売されているソイル系の床材です。
名前のデザート(砂漠)の通り、乾燥した環境を再現するのに適しています。
砂漠とカエルって、なんか合わなさそう…
と思いきや、ヒキガエルは乾燥した環境を好むので、水入れさえしっかり用意すれば大丈夫です。
デザートソイルは吸水性も高いので、霧吹きするとある程度の湿度も保てます。
デザートソイルは消臭効果も高く、糞をソイルが固めてまとめるので、メンテナンスがしやすい特性があります。
オススメ度 ★★★★★
ヒキガエルの生態によくあう床材、消臭を含めたメンテナンスのメリットも嬉しい
ヒキガエル飼育に使いやすいデザートソイルはコチラから
ハスクチップ【軽くて扱いやすい南国の床材】
ハスクチップとは、ヤシの実の殻をサイコロ状のチップにした天然有機物素材です。
軽くて保水・通気性に優れます。
ハスクチップは単体で使うのもいいですが、他の床材と混ぜて使ってもいいです。
植物のチップだから、土と違って『燃えるゴミ』で捨てれるんですね。
交換のしやすさもメリットですね。
軽くて扱いやすいですが、ダニの発生源となることがしばしばあります。
オススメ度 ★★★☆☆
ダニの発生に注意
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パームマット
パームマットはハスクチップと同じくヤシの実の殻を、さらに細かく砕いた床材です。
フカフカしていて居心地がいいのよね。
潜りやすいし、いい床材だわ。
オススメ度 ★★★☆☆
ダニの発生に注意・小さいチップなので誤飲しやすい(というか必ず食べます)
俺たちゃ、多少の誤飲なんて気にしないぜ。
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ヒキガエル飼育のオススメ床材【人工物系】
人工物系床材の全てに共通するメリット・デメリットは…
メリット:メンテナンスが楽
デメリット:ヒキガエルが潜ることができない
です。
ヒキガエルって、潜らなくていいの?
ヒキガエルは温度管理の為に土に潜ります。
眠る為や身を守る為に、潜ることもあります。
つまり飼育環境がしっかりしていれば、ヒキガエルは土に潜る必要はなく、潜れないならそれはそれで暮らしていきます。
シェルターがあったら、そこに隠れるしね。
我が村では、ペットシーツでシェルターもなく飼育しているヒキガエルがいますが、普通に元気に暮らしています。
さらにヒキガエルの排泄物は結構な量になります。
✔︎ヒキガエルの糞の大きさ
排泄物との戦いを楽にしてくれるのが、人工物系床材を選ぶメリットです。
それでは、それぞれの床材の特徴を見ていきましょう。
キッチンペーパー【手軽だが吸水性が悪い】
キッチンペーパーは安価で、気軽に使えるペーパーです。
100均でも販売されていて分量も多く、高いコストパフォーマンスを誇ります。
ただ、キッチンペーパーは吸水率が低く、大量の排泄物に対応できません。
私たちの排泄物は多いのよ。
すぐにビチャビチャになっちゃうわ!
頻繁に交換を前提とするなら、小さなスペースで飼育する『上陸したての小さなヒキガエル』の床材としては向いてます。
オススメ度 ★★☆☆☆
ヒキガエルが小さいうちは、役に立つ
>>キッチンペーパーはケースの掃除にも使えます
ペットシーツ【吸水性抜群の万能人工物系床材】
ペットシーツは、吸水力が抜群の犬用のシートです。
大型犬の糞尿にも耐えるといえば、想像がつきます。
キッチンペーパーとは吸水力が桁違いなので、ヒキガエルの排泄物にも楽チンに対応できます。
ただ、キッチンペーパーと比べるとやや高価です。
100均でも売っていますが、分量はキッチンペーパーほどではありません。
ペットシーツを裁断して使うと、効率的だわ。
『ペットシーツでは自然の感じが出ない』そんな声が多いですが、飼育の効率を考えると万能の床材とも言えます。
オススメ度 ★★★★★
使いやすくてメンテナンスがしやすい万能系
ペットシーツの交換の目安は3日に1回くらいです。
下のものは160枚入りなので、1年以上使える計算になります。
>>使いやすいペットシーツはコチラ
人工芝【丸洗いを前提とした自然観のある人工物】
人工芝は芝を模倣したプラスチック製品で、ヒキガエルの飼育の床材としても使えます。
最大のメリットは汚れたら丸洗いができることで、ずっと使えます。
自然感もあるぜ!
ただ、『糞がこびりつく』『尿がそのまま下に浸透する』などの問題があります。
定期的な丸洗いを前提として使うなら、効率的な床材です。
オススメ度 ★★★★☆
扱いやすく、おしゃれな飼育環境を選出できる
人工芝は飼育ケースのサイズに合わせて加工できます。
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ヒキガエル飼育のオススメ床材【その他】
上記以外の床材となりうるものをまとめています。
石【都会に住むヒキガエルの生活を再現】
アスファルトの上で佇むヒキガエルの姿を、自然でも見かけます。
『石とヒキガエル』は、都会にも生息域を広げるヒキガエルならではの風景でもあります。
ホームセンターに行くと色んな石材があり、それでヒキガエルの飼育環境を演出してもいいですね。
ただ、問題はメンテナンスです。
石に糞がこびりつき、尿は流れていきます。
人工芝と同じ問題ですね。
石は重量がある分、人工芝より扱いは悪いです。
石はその他の床材との組み合わせで活きる、ってことね。
オススメ度 ★★☆☆☆
石単体ではメンテがしにくく、他の床材と組み合わせるといい
なし【コスト削減の究極系】
ということで床材が無くても、ヒキガエルを飼育することはできます。
ヒキガエルの環境適応力には、感服させられます。
メンテナンスは飼育ケースを洗うです。
コストはかかんねぇかもしんないけど、飼育の面白みはねぇぜ…
オススメ度 ★☆☆☆☆
飼育の面白みにかける、一時しのぎの飼育法
まとめと関連
☆ヒキガエルの床材『オススメ』まとめ☆
✔︎赤玉土
オススメ度 ★★★★☆
手に入れやすくトラブルも少ない万能床材
✔︎黒土
オススメ度 ★★★☆☆
自然環境を再現するにはいいが、汚れやすい。
✔︎腐葉土
オススメ度 ★★☆☆☆
虫の湧きやすさが難点…屋内飼育には向いていない
✔︎フロッグソイル
オススメ度 ★☆☆☆☆
乾燥地表系のヒキガエルには、不向き
✔︎デザートソイル
オススメ度 ★★★★★
ヒキガエルの生態によくあう床材、消臭を含めたメンテナンスのメリットも嬉しい
✔︎ハスクチップ
オススメ度 ★★★☆☆
ダニの発生に注意
✔︎パームマット
オススメ度 ★★★☆☆
誤飲のしやすさがある
✔︎キッチンペーパー
オススメ度 ★★☆☆☆
ヒキガエルが小さいうちは、役に立つ
✔︎ペットシーツ
オススメ度 ★★★★★
使いやすくてメンテナンスがしやすい万能系
✔︎人工芝
オススメ度 ★★★★☆
扱いやすく、おしゃれな飼育環境を選出できる
✔︎石
オススメ度 ★★☆☆☆
石単体ではメンテがしにくく、他の床材と組み合わせるといい
✔︎床材なし
オススメ度 ★☆☆☆☆
飼育の面白みにかける、一時しのぎの飼育法
▼それぞれの床材はコチラから▼
>>赤玉土ならコチラがオススメ
>>黒土を使うならコチラがオススメ
>>腐葉土を使うならコチラがオススメ
>>フロッグソイルを使ってみたいならコチラから
ヒキガエル飼育に使いやすいデザートソイルはコチラから
>>ハスクチップを使うならコチラから
>>パームマットを使うならコチラから
>>キッチンペーパーはケースの掃除にも使えます
>>使いやすいペットシーツはコチラ
>>人工芝を使うならコチラから
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