- カナヘビにとっての適温って何度?
- 冬に冬眠させないようにするためには?
- 夏の高温対策って何が必要?
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
カナヘビは変温動物で、自身の体温は気温に影響されます。
なので、カナヘビ飼育は適切な温度管理をする必要があります。
この記事は、一年を通したカナヘビの温度管理について研究する取り組みです。
この記事は以下の3点について、詳しく解説していきます。
- 冬場の温度対策
→25度以上を保つための方法を紹介 - 夏場の温度対策
→冬場より夏場の方が危険が多い!? - カナヘビの適正湿度の保ち方
この記事を読むと『カナヘビの適正温度』と『季節によってやるべき対策』がわかります。
読み進めて確認してみてね。
カナヘビの適正温度は『25℃〜30℃』
失敗しないカナヘビの温度管理方法【冬場編】
自然下でのカナヘビは、冬場は冬眠しています。
1日の最高気温が20℃を下回る季節になると、徐々に餌を食べなくなり、15℃を下回ると冬眠に入り出します。
季節で言うと10月下旬くらいから冬眠に入り、翌3月の中旬くらいに起きてくるよ。
地域によって差があります。
飼育下でもそういう温度調整をすれば、カナヘビを冬眠させることができます。
ただ、冬眠にはリスクがあることも確かです。
冬眠中に命尽きてしまうこともあるのよね。
つまり飼育下では冬眠させない方が安全ってことですね。
冬眠させないようにするにはどうしたらいいんですか?
暖房器具を使って、飼育環境を加温します。
加温飼育のやり方を一つづつ解説していきましょう。
暖突【遠赤外線で安全】
暖突は遠赤外線で飼育環境を暖める暖房器具
特殊断熱材の使用で、湿気に強く安全性が高いのが特徴です。
触っても火傷することがないし、霧吹きの水がついても割れないわよ。
飼育環境の上部(蓋)に取り付けます。
全体的に暖めることができますが、真冬にこれだけでは物足りない感じです。
ベースの暖房器具として使えばいいってことですね。
>>暖突を使うならコチラから
▼暖突のことを詳しく解説した記事はコチラ▼
パネルヒーター【温度勾配をつけるのに最適】
パネルヒーターは飼育環境の下(外部)から暖める暖房器具
全体を暖めるのというより、一部分を暖めるのに適しています。
冬場は底冷えするからね。
下から温まるのはありがたいわ。
パネルヒーターも、これだけでは物足りない暖房器具です。
他との併用で使うようにしましょう。
上からの暖突、下からのパネルヒーターの組み合わせは相性がいいです。
>>パネルヒーターが必要ならコチラから
赤外線ライト【強力な暖房器具】
赤外線ライトは、赤外線で飼育環境全体を暖める暖房器具
ライトスタンドともに使用します。
保温効果は高いですが、ライト自体が高温になるので取り扱いには注意です。
水をかけるとライトが割れる恐れがあります。
急激な温度上昇にも注意が必要だよ。
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>>赤外線ライトをつけるならライトスタンドは必須
バスキングライト【ホットスポットを作る】
バスキングライトは日光を再現するライトで、ポイントを暖める暖房器具
飼育環境の一部(ホットスポット)を適温以上にし、カナヘビの体温上昇を促します。
体温を上げたい朝は、ホットスポットが重要だわ。
バスキングライトの下に石などを置きライトを当てると、上下からカナヘビを暖めることができます。
そのような場所をバスキングスポットと言います。
>>バスキングライトはコチラから
>>バスキングライトにもライトスタンドが必須
バスキングスポットは何度くらい位にすればいいんですか?
カナヘビの場合はバスキングスポットを、35℃くらいに設定します。
バスキングスポットの温度はサーモチェッカーを使って測定します。
温度が上がりすぎると危険です。
>>サーモチェッカーはコチラを使用して下さい
紫外線ライト【必須】
冬場は室内で飼育するので、陽の光を当てれません。
太陽からの紫外線を浴びることで、成長に必要な骨格形成ができるんだよ。
十分な紫外線を当てないと、クル病という骨格異常の病気を引き起こします。
太陽からのそれを得にくい冬場は、紫外線ライトの設置が必須ということです。
紫外線ライトについては以下の記事に詳しくまとめています。
必ず読んでみて下さい。
>>紫外線ライトが必要ならコチラから
>>紫外線ライトにはライトドームが必須
【Pick Up】温室を作って温度を安定させます。
冬場はどうしても室温が低くなり、飼育環境もその影響は受けます。
暖房器具があっても、寒いものは寒いですもんね。
エアコンで温度管理ができるなら別ですが、そうでないなら温室を作って温度管理(上げた温度を逃げないよう)をするのも一手です。
▼スタイロフォームとビニールを使った温室▼
▼市販の園芸用温室を改良して使用▼
温室を作った方が、暖房器具の効率がいいってことですね。
どうやって作ればいいんですか?
効率が良くなれば使う暖房器具も少なくて済み、電気代も安くなります。
下の記事でまとめていますので、是非読んでみて下さい。
失敗しないカナヘビの温度管理方法【夏場編】
日本の夏は非常に過酷です。
むしろ冬の対策よりも、夏の高温対策の方が重要なくらいです。
日本の夏の暑さは異常ですからね…
自然下でも暑い時はほとんど動かずに休んでいるわ。
そんな夏の温度の注意すべき点と、対策をお話ししていきます。
高温になる室内に『最大限の注意』を!
夏の昼間の誰もいない室内って、すごく温度が上がるんですよね。
そうなんですよね。40度を超えることもあります。
その温度は人間でも非常に危険で、変温動物であるカナヘビにとっては尚更です。
夏の日中の室内は、命の危険があると考えてほしんだよね。
これは絶対に対策が必要ですね。
どうすればいいんですか?
温度上昇対策【基本は風通し】
夏場の室内の急激な温度上昇の原因は、『風通しの悪さ』です。
風通しをよくし空気を循環させれば、温度はそこまで上がりません。
そうか、でも開けっぱなしにしておくのも難しいんですよね。
できることは何がありますかね…?
それをまとめていきます。
エアコンを使用して部屋の温度を管理する
これができたら完璧だけど、やっぱりコストが気になるんですよね。
温度の急上昇を抑えるだけなので、冷房の設定温度は30度くらいを保ちます。
私たちの身体のことを考えてね。
エアコンの電気代は、1時間『15円〜20円くらい』とされています。
これを加味して考えてみて下さい。
夏の昼間は室内より屋外の方が涼しい
屋外でも日陰で風通しが良ければ、室内より涼しいものです。
自然下では夏はそういうところで休んでいるからね。
昼間の時間帯は温度が低い屋外に移動させるのも、対策の一つってことですね。
外で飼育する場合は、脱走に注意してね。
雨による水没にも注意だよ。
つまり屋外は不測の事態も起こりがちです。
十分に注意して、行って下さい。
温度ともに重視する『湿度』
カナヘビの最適湿度は50%〜70%
注意しなければいけないのは冬場の湿度です。
冬場は空気が乾燥し、湿度が下がります。
暖房対策をしていたら余計に湿度が下がりますもんね。
湿度が下がりすぎると、拒食につながったりします。
適正湿度を保つ方法
適正湿度(50%〜70%)は、どうやって保てばいいんですか?
一番簡単な方法は霧吹きです。
▼飼育環境全体に霧吹きをして湿度を保つ▼
毎日朝晩の2回、霧吹きをしましょう。
>>我が村で3年以上使っている霧吹きはコチラ
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- カナヘビの適正温度は25℃〜30℃
- 『暖突』『パネルヒーター』『赤外線ライト』を併用して適温を保つ
- バスキングライトと紫外線ライトは必須
- 夏場の高温対策は非常に重要
- カナヘビの最適湿度は50%〜70%
▼この記事で紹介した暖房器具▼
>>ベースの暖房器具として使いやすい暖突はコチラから
>>パネルヒーターはコチラから
>>保温効果が高い赤外線ライトはコチラから
>>バスキングライトはコチラから
>>ライトにはライトスタンドが必須
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>>紫外線ライトにはライトドームが必須
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