
- カナヘビってどんな餌を食べてるの?
- カナヘビに与えるオススメの餌は?
- カナヘビって人工飼料を食べるの?
- カナヘビに与える餌の頻度って?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
カナヘビは肉食で、自然では生き物を食べています。

飼育下でも生き餌を与えますが、その限りではありません。
この記事では、カナヘビに与える餌それぞれのメリット・デメリットを明らかにします。
その上で、オススメ度を解説する取り組みです。
この記事では、以下の7つの餌をオススメ度をつけていきます。
生き餌
- コオロギ【オススメ度★★★★☆】
- 冷凍コオロギ【オススメ度★★★★★】
- ゴキブリ【オススメ度★★☆☆☆】
- クモ【オススメ度★★☆☆☆】
- ミルワーム【オススメ度★★★☆☆】
- ワラジムシ【オススメ度★★☆☆☆】
人工飼料
- トカゲブレンドフード【オススメ度★★★★★】
- レオパゲル【オススメ度★★★★☆】

さらに餌の頻度と量の基礎知識も解説しています。
この記事を読むと、カナヘビに与える餌の選択肢が増えます。

飼育の幅が広がり、餌の悩みも解決します。

読み進めて確認してみてね。
カナヘビの餌〜オススメ7選〜【メリット・デメリット】

自然の中でカナヘビは、様々な餌を食べて生活をしています。

それらを全て集めるのは困難です。
一般的に集めやすいものに絞って、解説していきます。
カナヘビの餌・コオロギ(生き餌)【オススメ度★★★★☆】

コオロギは爬虫類飼育の定番の餌でお馴染みですね。

ペットショップで普通に売られ、サイズも豊富です。
コオロギの栄養バランスはいいですが、それだけだとカルシウムとビタミンが不足します。
そのために、栄養剤などを添加する『ダスティング』を行います。
これによってコオロギは、万能の餌となります。
>>昼行性のカナヘビにはビタミンD3入りのコチラを

☆飼育の豆知識☆
カルシウム剤は、そのままの容器で使うと大量にこぼしたりするから、振りかけれる容器に小分けに入れるといいよ。
▼私は100均購入の塩の容器に入れています▼

餌として主に販売されるコオロギには、クロコオロギとヨーロッパイエコオロギ(イエコ)があります。

どちらかというと、イエコがオススメです。

イエコは飛び跳ねるから、食欲が増すの!

後、イエコはクロコオロギより大きくなりません。
最大サイズでもなんとか食べれます。
与えるコオロギのサイズ

どのサイズのコオロギを与えればいいんですか?

大人のカナヘビならイエコのMサイズを与えて下さい。
イエコMは羽根が生える直前のサイズです。

孵化したてのカナヘビにはSSサイズを、孵化後3ヶ月くらい経ったらSサイズを与えるのが目安です。
>>ヨーロッパイエコオロギのSSサイズはコチラから
>>ヨーロッパイエコオロギのSサイズはコチラから
>>ヨーロッパイエコオロギのMサイズはコチラから
カナヘビにコオロギを与える量と頻度

どのくらいコオロギを与えたらいいんですか?

5匹ほど与えます。

個体によって食べる量が違うから、毎回よく観察して与えてね。

どのくらいの頻度で与えたらいいんですか?

生まれてから半年は、毎日与えるようにします。

小さい時は早めに成長させたほうが安全だからね。

成体になったら2日おきくらいでいいしょう。
コオロギを餌にするデメリット【注意点】
生き餌のコオロギを与えるなら、ストックする方法を考えなければなりません。

ただコオロギは、『臭い』『鳴いてうるさい』『すぐに死ぬ」』『脱走する』そんな生き物です。

餌に気を使うのは嫌だなぁ…
★くま村長の失敗談★
イエコは見事なくらい脱走の名人です。

特に餌として与える時が要注意。
知らずに脱走したイエコがある日突然、家のどこかで鳴き始めて絶望します。


逆にイエコのストックを極めれば、繁殖させることができます。
それができれば、餌の購入コストを抑えることができます。
カナヘビの餌・冷凍コオロギ【オススメ度★★★★★】

冷凍コオロギも爬虫類飼育の餌としてポピュラーです。

文字通り冷凍されたコオロギで、解凍して与えます。
※ぬるま湯で10数秒で解凍できます
管理が楽で与えたい量だけ解凍でき、それ以外は長期保管ができます。

カナヘビって生き餌じゃないコオロギも食べるんですか?

最初は警戒心で、すぐには食べないかもしれません。
ただ根気よく与えると、高い確率で食べてくれます。
生き餌のイエコに慣れると、冷凍イエコもすぐに食べるよ。
☆冷凍コオロギのメリット(まとめ)☆
- 管理が楽(臭い・鳴く・脱走が無い)
- 半永久的に保管できる
- ダスティングが楽

餌付けることができたら、これだけでいいってくらいの万能な餌になるよ。
▼冷凍コオロギをピンセットから食べるカナヘビ▼
以下で紹介する冷凍コオロギは150匹のものです。
1週間に10匹食べたとしても15週(約3〜4ヶ月)もちます。
>>冷凍コオロギは使いやすいコチラから
冷凍コオロギの保管の問題
冷凍コオロギを管理には、冷凍庫が必要です。

家庭の冷蔵庫に『虫』を入れるのに、抵抗を覚える人は少なくありません。

確かにそうですね。
うちの家では許してくれなさそう…

そういった場合は、餌専用の冷凍庫を用意しましょう。
誰か気を使うことなく、餌の保管ができます。
初期投資以上の飼育のしやすさを得ることができます。
紹介している冷凍庫は冷凍専用です。
生き物の長期飼育を目指すなら、持っていて損はないです。
>>餌専用の冷凍庫はコンパクトなコチラがオススメ
ゴキブリ【オススメ度★★☆☆☆】

餌として販売されているゴキブリには、『レッドローチ』と『デュピア』があります。

カナヘビの場合、サイズ的にレッドローチがいいでしょう。

僕たちはレッドローチが大好き!
素早く動くものが好きなんだ!
▼レッドローチを食べるカナヘビ▼
レッドローチのいいところは、コオロギと違って鳴かないこと。
大きなメリットとなります。
>>レッドローチにチャレンジするならコチラから
レッドローチを与えるデメリット
デメリットの一番は『ゴキブリをストックする』という抵抗感です。

確かに…

もう一つは臭いです。
イエコと比べてキツめの臭いを放ちます。
比べてみましょう。
☆イエコとローチの比較☆
- イエコは飛ぶ(跳ねる)が、ローチは飛ばない
- ローチの方が臭いがきつい
- ローチの方が値段が高い
- イエコは成虫になると鳴くが、ローチは鳴かない
- ローチの方が繁殖しやすい(やり方によって爆発的に増える)
ゴキブリを使うようになったら、爬虫類飼育者として本物になれます。
ゴキブリを部屋に逃してしまった時の絶望は、計り知れません。

レッドローチを脱走させた時の絶望は、イエコのそれとは比べものになりません。
それも踏まえて、ゴキブリを餌として使うようになったら、爬虫類飼育者として本物になれます。
☆レッドローチを餌にする意外なメリット☆
餌としてゴキブリを扱っていると、実際に家でゴキブリが出た時に冷静に対処できるようになります。

悲鳴が上がる中、ゴキブリに毅然と対応できる『頼りになる人』になれます。
カナヘビの餌・蜘蛛【オススメ度★★☆☆☆】

蜘蛛はカナヘビが自然下でよく食べる餌です。

これも食いつきがいいのよ。

家の周辺で探します。
カナヘビがいるところには必ずいます。
蜘蛛を与えるデメリット
蜘蛛は販売されていないので、自然採集でしか手に入れることができません。

この入手の手間が一番のデメリットです。
カナヘビの餌・ミルワーム【オススメ度★★★☆☆】

ミルワームは釣具店などでも売られている、安価で手に入れやすい餌です。

何がいいかって『管理が楽』です。
ほとんど何もしなくても、おとなしく餌になる運命を受け入れてくれます。

そしてすごく美味しくて、大好きな餌なんだ。
▼ミルワームを食べるカナヘビ▼

最高の餌のように思うんですけど、デメリットはあるんですか?
ミルワームのデメリット
ミルワームは栄養価に偏りがあります。

カロリー高めの、言うなれば『こってりラーメン』です。
ミルワームだけだと不幸な未来が待っています。
さらに消化が悪いのもミルワームの特徴です。

与えるのに注意が必要な餌ってことですね。

しっかり栄養添加して与えるようにしましょう。
ストックが楽で餌喰いもいいのがミルワームです。

『もしもの時のミルワーム』と常時ストックしていてもいいでしょう。
何かと役に立ちます。
>>もしもの時のミルワームはコチラから
☆ミルワームの都市伝説☆
『ミルワームを与えたら、胃を食い破って出て来た』という話があります。

完全に都市伝説です。
ミルワームはそんなエイリアンみたいなことはできません。
▼ミルワームについてまとめた記事はコチラ▼
カナヘビの餌・ワラジムシ【オススメ度★★☆☆☆】

ワラジムシは甲殻類の一種です。

動くカルシウムと言われ、不足しがちなカルシウムを補ってくれます。
何よりストックが非常に楽で、繁殖も簡単です。

ミルワームと同様にストックしておいたらいい餌なんですね。
●デメリット●
主食にするにしては物足りなく、おやつ感覚です。
カナヘビに好みの差があります。
▼ワラジムシを食べるカナヘビ▼
>>ストックしておいて損はないワラジムシはコチラから
飼育下では餌に偏りが出ます。

自然ほど種類多くの餌がないからね。
そうなると心配なのはカルシウム・ビタミンの不足です。

そのために、餌には栄養剤などを添加する『ダスティング』を行います。
基本的にどんな餌でも、ダスティングをして与えましょう。
>>昼行性のカナヘビにはビタミンD3入りのコチラを
カナヘビの餌【人工飼料の与え方】

カナヘビは生き餌だけでなく、人工飼料にも餌付きます。

そうなんですね。

人工飼料は人工的に作られたものなので、当然栄養バランスがいいです。
餌付けることさえできたら完璧な餌となります。
そんな人工飼料のオススメを2つ紹介します。
トカゲブレンドフード【オススメ度★★★★★】

トカゲブレンドフードは『アフリカミズアブの幼虫』を原材料とした乾燥飼料です。

乾燥した固形の餌なので、常温で長期のストックができます。
この長期保管(常温で)できるのが最大のメリットです。
今は食べなくても、根気よく与えると食べたりするので、揃えておいて損はないでしょう。

それをどうやって与えるんですか?

水でふやかして与えます。
カナヘビの場合は『ふにゃふにゃ』になるまでふやかして与えましょう。

それを慣れたらピンセットからでも食べるけど、置き餌でも食べるよ。
▼トカゲブレンドフードを食べるカナヘビの幼体▼
幼体から人工飼料に餌付かせると、その後もずっと食べてくれます。
幼体から育てているなら、このやり方をオススメします。

飼育が非常に楽になるでしょう。
トカゲブレンドフード一袋で、かなりの長期間餌には困りません。
>>トカゲブレンドフードはコチラから
レオパゲル【オススメ度★★★★☆】
レオパゲルは半ねりタイプの餌で、カナヘビも食べます。

ゲルタイプは、嗜好性がいいですが開封すると長期保存ができません。
チューブから適当な大きさに切って与えます。
▼レオパゲルを食べるカナヘビ▼
>>嗜好性の高いレオパゲルはコチラ
トカゲブレンドフードとレオパゲルの比較【まとめ】

ということで、『トカゲブレンドフード』と『レオパゲル』の両者の比較を以下にまとめました。
参考にしてみて下さい。
①1gあたりのコスパ
→トカゲブレンドフード 約4,8円
→レオパゲル 約8,4円
②保存期限
→トカゲブレンドフード 長期保存可
→レオパゲル 開封後1ヶ月で使い切り(冷蔵庫保管)
③使いやすさ
→トカゲブレンドフード 水でふやかし砕く必要あり
→レオパゲル そのまま使える
④嗜好性
→トカゲブレンドフード ○
→レオパゲル ◎
カナヘビの餌の与え方【頻度と量
】

カナヘビに与える餌の話をしてきました。

ところで、餌はどのくらいの頻度で、どのくらいの量を与えたらいいんですか?

詳しく解説していきましょう。
カナヘビに餌を与える頻度【何日に一回与えるの?】
幼体の頃は成長を早めるために毎日、餌を与えて下さい。
早めに大きく成長させることは、命の危険を減らします。

幼体ってどのくらいまでを言うんですか?

生後半年といったところです。
カナヘビは5月〜9月くらいに産卵します。

秋生まれの子は、すぐに冬眠に入っちゃうんだ。

冬眠中は当然、餌を食べません。
生まれたての個体に、それは酷です。
加温飼育を検討しましょう。

生後半年くらいになったら、どのくらいの頻度で餌を与えたらいいんですか?

3日に1回くらいで様子を見ます。

野生では、毎日餌を食べれるわけじゃないの。

餌は与えたら毎日食べます。
それだと肥満になるので、2日くらい間を空けるのがいいということです。
カナヘビに与える餌の量

餌の量は個体によって差があります。
その上で成体と幼体で注意点がありますので、解説します。
カナヘビの成体の餌の量

コオロギのところで5匹〜10匹と言いました。
その他の餌でも、同じ分量から始めてみるといいでしょう。

脱皮中や妊娠中は、通常より餌を食べない場合があるのよ。
しっかり観察してみてね。

1週間以上餌を食べないなら、問題がある可能性が高いので調べてみて下さい。
以下のその原因と考えられる
★カナヘビが餌を食べない理由★
- 適切な温度が保たれていない
→20℃を下回ると餌喰いが落ちます
→30℃以上でも餌を食べなくなる可能性があります - 水分量が足りていない
→カナヘビはかなり水を飲みます - 他のカナヘビからの攻撃を受けている
→多頭飼育の場合は、全体に餌が行き渡っているかチェック - 高齢で弱っている
→カナヘビの寿命は5年くらいと言われています
カナヘビの幼体の餌の量

カナヘビの幼体には、食べれるだけの餌を与えて下さい。

多めに入れるのがいいってことですね。

ただ、幼体は餌から攻撃を受けることもあるのよ。

つまり食べ残しは、即座に撤去することが大切です。
幼体は餌の腐敗などの影響も受けやすいです。
人工飼料を与える時は、その辺りにも注意が必要です。
まとめと関連
☆カナヘビの餌のオススメ度まとめ☆
- コオロギ【オススメ度★★★★☆】
→いい餌だがストックが難しい - 冷凍コオロギ【オススメ度★★★★★】
→冷凍庫で管理できたら最強 - ゴキブリ【オススメ度★★☆☆☆】
→ゴキブリを買う(飼う)という覚悟が必要 - 蜘蛛【オススメ度★★☆☆☆】
→自然で採集するしかいない - ミルワーム【オススメ度★★★☆☆】
→栄養バランスが悪いが、持っておいて損はない - ワラジムシ【オススメ度★★☆☆☆】
→カルシウムが豊富でストックが楽、嗜好性が低い - トカゲブレンドフード【オススメ度★★★★★】
→餌付かせたらこれだけで十分 - レオパゲル【オススメ度★★★★☆】
→嗜好性は高いが長期保管ができずコスパが悪い
▼カナヘビの飼い方はコチラをチェック▼
▼この記事で紹介した餌▼
☆ヨーロッパイエコオロギの各サイズ☆
>>イエコのSSサイズはコチラから
>>イエコのSサイズはコチラから
>>イエコのMサイズはコチラから
>>冷凍コオロギは使いやすいコチラから
>>レッドローチにチャレンジするならコチラから
>>もしもの時のミルワームはコチラから
>>ストックしておいて損はないワラジムシはコチラから
カナヘビの餌やりの際は必ずカルシウムパウダーを添付しましょう。
>>昼行性のカナヘビにはビタミンD3入りのコチラを
▼カナヘビに与える人工飼料はコチラ▼
>>トカゲブレンドフードはコチラから
>>嗜好性の高いレオパゲルはコチラ
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