
- リクガメにはどんな餌を与えたらいいの?
- 餌の量と頻度はどれくらいがいい?
- 餌を食べなくなった…どうしよう…

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
リクガメへの餌やりは、飼育の楽しみであり癒しです。

リクガメってたくさん食べるイメージがあるなぁ。
だからこそ餌は、慎重に選ばないといけないですよね。

そうですね。
この記事では、リクガメの餌候補を15個用意し、それぞれの特徴を解説します。
与え方や注意点も併せ、総合的に解説していく取り組みです。
この記事では、以下の点を詳しく解説してきます。
- リクガメに与える『野菜』
→小松菜・チンゲン菜・モロヘイヤ・ニンジン・カボチャ・トマト - リクガメに与える『果物』
→バナナ・イチゴ・スイカ - 簡単に手に入るリクガメに与える『野草』
→タンポポ・オオバコ・クローバー・よもぎ - リクガメに与える『人工飼料』オススメ2選
→GEX・バランスフード
→Mazuri・トータスダイエット - リクガメへの餌の与え方
→頻度と量
→カルシウム添加の基礎知識 - リクガメが餌を食べない時は?
→拒食の原因と対策
この記事を読めばリクガメの餌への知識とその選択肢、そして心構えがわかります。

リクガメを健康に長生きさせるための必須事項です。

読み進めて確認してみてね。
リクガメに与える餌【野菜と果物】

まずリクガメに与える餌の定番は植物です。

市販の野菜と果物を中心に解説します。
【リクガメに与える餌】野菜
野菜はリクガメの主食です。

やっぱり野菜は大好き!

ここではオススメの野菜を6つ紹介します。
【リクガメに与える餌】小松菜


小松菜はリクガメの主食として、よく名前が上がります。
まさに『定番の餌』ですね。

どこのスーパーでも売っていて、手に入れやすいですよね。

カルシウムとリンのバランスがよく、毎日与えても問題のない餌です。
基本は小松菜をメインにして、餌の献立を考えるといいでしょう。
☆小松菜を主食として推せる追加ポイント☆
- ビタミンA・C・Kなどが含まれ、免疫力や粘膜の健康維持に貢献
- 食物繊維が豊富で、便通を良くする
【リクガメの餌】チンゲン菜

チンゲン菜も主食として活用できる餌です。

カルシウムの量で小松菜には劣るんだけどね。

小松菜と同様に手に入れやすく、使いやすい餌です。
交互に使うことで、リクガメが飽きずにすみます。

確かに、主食にも種類があるといいですよね。
【リクガメの餌】モロヘイヤ

モロヘイヤも非常にオススメな餌です。

カルシウムとビタミンが豊富、鉄分も多くて貧血予防にもなります。

モロヘイヤはネバネバした食感なんだよね。
好きじゃないリクガメもいるんだ。

リクガメも個体によって好みが違うんですね。

だからこそ、色んな餌を試すのはリクガメの為です。
ただモロヘイヤは痛みやすく、保存期間が短いデメリットがあります。
★注意★
モロヘイヤの種や実は有毒!食べさせてはいけません。

葉野菜として売られているものはついていませんが、覚えておきましょう。
【リクガメの餌】ニンジン

ニンジンは保存がしやすく、嗜好性の高い餌です。

βカロチンと繊維質が豊富ですが、糖質が高く与えすぎると肥満・偏食の原因になります。

好きなんだけど、クセになっちゃうんだよね。

主食にプラスして与える餌って感じですね。

ピューラーでスライスすると食べやすくなります。
【爬虫類の餌】カボチャ

カボチャもニンジンと似たような立ち位置の餌です。

それなりに長期保存しやすいのも一緒です。
ニンジンと同様にカルシウムが少ないので、主食にはNGです。

主食の脇で与えるのがいいんですね。
種やワタは取り除いて与えましょう。
【爬虫類の餌】トマト

トマトはリクガメの大好きな餌です。

赤い食べ物は大好き!

94%が水分なので、水分補給の効果も期待できます。
更にビタミンが豊富で、免疫力の向上や抗酸化作用があるんですね。

でも胃腸への刺激が強いから、下痢の原因にもなるんだ。

そして嗜好性が高いので、与えすぎは偏食の原因になります。

食欲が落ちている時とかいいかもですね。
【注意】与えてはいけない野菜
野菜だったらなんでも与えていいわけではありません。

ダメなものはちゃんと知っておきたいですね。

以下にリストにしておくので、参考にして下さい。
▼与えてはいけない野菜リスト▼
- ネギ類(ニラ・長ネギ・玉ねぎetc)
→貧血・中毒の原因になる - ホウレンソウ
→シュウ酸が尿路結石の原因になる
【リクガメの餌】果物
リクガメは果物も大好きです。

どれも甘くて美味しいんだよね。

果物はどれも、主食には向いていません。
嗜好性が高いおやつ感覚だと考えて下さい。
【リクガメの餌】バナナ

バナナは甘味が強く、リクガメにとって魅力的な果物です。

食欲が落ちててもバナナなら食べるかも。

炭水化物が豊富で、エネルギー補給にも向いています。

デメリットは『糖分が多い』『カルシウムとりんのバランスが悪い』『繊維質が少なく腸内環境に影響する』などです。

カルシウム添加が必須ですね。
【リクガメの餌】イチゴ

イチゴは甘味に加え香りも強いので、リクガメの食欲を刺激します。

水分が豊富で、夏場の脱水症状対策にもなります。
さらに抗酸化作用があり、免疫機能のUPや老化防止にも役立ちます。

デメリットは?

デメリットは、やはり『糖分過多』と『カルシウムとりんのバランスの悪さ』です。
加えて酸味が強いので、与え過ぎは下痢の原因にもなります。
【リクガメの餌】スイカ

スイカもリクガメが好んで食べる果物です。

水分補給に効果的で、尿酸の排出サポートの効果もあります。
また嗜好性が高いので、食欲不振時にも助かります。

与える時は種は取り除いてね。

デメリットは栄養価が低さと、『嗜好性の高さゆえの偏食』の危険があるというとことです。

常用は避けた方がいいんですね。
【リクガメに与える餌】野草

リクガメは野生下で、あらゆる野草を食べて生活しています。

むしろそっちがメインなんだよね。

野草を与えることで、餌代を節約できますよね。
でもどれを食べさせたらいいか悩みます。

ここでは手に入れやすく、そして見分けがつく(見た事ある)ものを4つ選びました。
野草はどれも排気ガスや農薬、他の生物の糞尿などが付着している可能性があります。

与えるなら、しっかり洗ってからにしましょう。
【リクガメの餌・野草編】たんぽぽ

たんぽぽは非常に身近で、リクガメにとってもいい餌です。

葉も花も大好き!

カルシウム・ビタミン・鉄分が豊富で、主食でもいいくらい栄養満点です。

何がいいって採集しやすいですよね。
たんぽぽってすぐわかるし。

カリウムが多く過剰摂取は内臓負担があります。
水分補給を十分にしながら与えます。

草原や公園などに普通に群生し、春は花を咲かせるので見つけやすい。
【リクガメの餌・野草編】オオバコ

オオバコも栄養素が豊富ないい餌です。

一年中採れますよね。

プランターで簡単に栽培できるので、餌用に育ててもいいでしょう。

自家栽培なら安心ですよね。

成長したオオバコは葉が固く、リクガメの幼体に与えるなら若く柔らかいものを選びます。

道端や駐車場などにも良く生えている。
【リクガメの餌・野草編】クローバー

クローバーも1年中見られる身近な野草です。

栄養豊富で、嗜好性も高いんだ。

カリウムとシュウ酸が含まれ常用は避けたいですがいつでも採れ、使いやすい野草です。
花も食べますが、糖質が多いので与え過ぎは注意。

公園や空き地など至る所に群生している。
【リクガメの餌・野草編】よもぎ
よもぎも採集しやすく、使いやすい野草です。

独特の香りがあるので好き嫌いがありますが、カルシウムを含めた栄養価が高くいい餌です。

繊維質・ビタミン・ミネラルが豊富だよ。

シュウ酸が多いので与え過ぎは禁物です。
虫がいることが多いので、洗ってから与えるようにしましょう。

河川敷や土手など、民家周辺でよく見られる
【リクガメに与える餌】人工飼料

リクガメ用の人工飼料は豊富にあります。

栄養バランスや嗜好性を考えられて作られています。

長期保管できるのもいいですよね。

ここでは、オススメの2種類を紹介します。
【リクガメに与える人工飼料】GEX・リクガメバランスフード

色とりどりのカラフルな粒でお馴染みの、リクガメフードです。

小粒で、小さな個体も安心して食べることができます。

これだけじゃなく、野菜や果物も与えるようにしてね。

水や果汁100%のフルーツジュースで、ふやかして与えます。
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【リクガメに与える人工飼料】Mazuri・トータスダイエット

大粒な見た目が特徴の、嗜好性の高いフードです。

十分にふやかしたら、小さな個体でも食べれるよ。

チモシー牧草を主成分とした、高繊維質で消化にいい餌です。

世界中の動物園でも使用されているんだ。
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【重要】リクガメへの餌の与え方


与える餌の種類はわかりました。
どうやって与えたらいいんですか?

そうですね。
ここでは『頻度と量』『餌への栄養添加』についてお話しします。
餌の頻度と量【生体とベビーの違い】
まずリクガメには基本的に毎日、餌を与えるようにします。

僕達は代謝が活発だからね。
よく食べて、よく動いて、よく糞をして、よく眠るんだ。

幼体も毎日ですが、さらに朝と昼の2回与えるようにします。
たくさん食べさせて、早く成長させるようにします。

1回にどのくらいの量を与えたらいいんですか?

目安としては体重の3%くらいの量を与えます。
そうして様子を見ながら調整して下さい。
成体でしっかり餌を食べているなら、1週間に1回絶食させてもいいでしょう。

食べない日があると胃の休憩になるし、次の日からの餌喰いも良くなるんだ。
カルシウム添加の基本的な知識

リクガメに餌を与える時、カルシウム剤の添加は必須です。
人工飼料は栄養バランスを考えられているので、その限りではありません。

どういう目的でカルシウムを添加するんですか?

カルシウムはリクガメの骨格形成に重要な役割を担います。
カルシウム不足は『クル病』など、命に関わる病気を引き起こす危険性があります。
クル病は『骨代謝不全』といい、主にカルシウムの不足により発症します。
症状は『背骨や尻尾の変形』『手・足の変形』『顎の軟化』など、症状が進むと『四肢の麻痺』『痙攣』『骨折』などを引き起こします。

野菜などはカルシウムの量が不足するから、添加して補うんですね。

ここで使っているカルシウム剤は『マルベリーカルシウム』です。

マルベリーカルシウムは『マルベリー(桑の葉)』が配合されたカルシウムパウダーです。
カルシウム以外にも豊富な栄養素を含んでいます。
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カルシウム添加と同時に考えるのが『ビタミンD3』の存在です。

ビタミンD3は、カルシウムを体内に吸収するための重要なビタミンです。
自然では、太陽の紫外線でビタミンD3が体内に生成されますが、飼育下での紫外線ライトの照射では十分ではありません。

なるほど。
だから添加するんだ。

僕らは甲羅があるし昼行性だから、カルシウムの正常な吸収はとっても大事なんだよ。

ただ、ビタミンD3は過剰摂取は、カルシウムを体内に沈殿・石灰化させます。
なので、毎日カルシウム剤を与えながら、1週間に1〜2回、D3入りのものを添加するようにして調整します。

なるほど。
重要ですね。
週に1〜2回、オススメのビタミンD3配合のカルシウム剤。
>>D3inカルシウムはコチラから
リクガメが餌を食べない『拒食』になった時は?

リクガメは基本的に食欲旺盛ですが、時に餌を食べなくなる(拒食)ことがあります。

原因は様々で、ここではその原因と考えられる7項目解説します。

拒食になった時は、これらの原因を探ってみるってことですね。
【リクガメの拒食の原因】適正温度じゃない
リクガメは変温動物の爬虫類です。

環境温度によっては代謝が進まず、食べなくなることがあるよ。

適正温度は種類にもよりますが、おおむね25〜30℃です。
冬場の低温も心配ですが、夏場の温度の急上昇も危険です。
【リクガメの拒食の原因】個体にあった湿度ではない
続いては湿度ですが、これは種類によって違いがあります。

多湿を好むもの、乾燥を好むものっているからね。
>>乾燥を好むリクガメの一例
- ギリシャリクガメ
- ヘルマンリクガメ
- ヒョウモンリクガメ
- ケヅメリクガメ
- ロシアリクガメ
>>多湿を好むリクガメの一例
- アカアシガメ
- ホシガメ
- エロンガータリクガメ
- ベルセオレガメ
- セマルムツアシガメ

どんな種類でも、幼体は高湿度を好む傾向があります。
これも留意しておきましょう。
【リクガメの拒食の原因】身を隠す場所がない
地表を這うリクガメは、常に上からの脅威に晒されています。

だから、物陰に隠れたり土に潜ると落ち着くんだ。
これは本能だね。

飼育環境でも身を隠すシェルターがないと、リクガメがストレスを感じ餌を食べなくなることがあります。
【リクガメの拒食の原因】人の気配が多すぎる
人の存在でリクガメがストレスを感じることがあります。

あんまり周りがうるさいのは苦手かな。

静かな環境で、リクガメが落ちつける状態を作りましょう。
【リクガメの拒食の原因】飼育環境が狭すぎる
リクガメはイメージに反して、運動量が多いです。

日中、いろんな所を歩き回ってるんだ。

飼育環境が狭さは、リクガメの運動不足の原因になります。
それで餌を食べなくなることもあります。
【リクガメの拒食の原因】同居個体にストレスを感じている
リクガメの同居飼育は魅力的ですが、生体にとってはストレスだったりします。

相性が悪い子もいるしね。

基本的にリクガメは単独飼育が望ましいんですね。
【リクガメの拒食の原因】何らかの病気になっている
リクガメが病気にかかり、食欲が落ちていることもあります。

病気は心配ですよね。
>>リクガメが発症しやすい病気
- 呼吸器疾患(鼻水・呼吸の異音)
- 尿路結石(便秘・排尿困難)
- くる病(甲羅の変形・歩行困難)
- 皮膚・甲羅の疾患(カビ・腫瘍)
- 消化器疾患(寄生虫による下痢)
- 卵詰まり

病気の兆候が出たら、深刻な状態になる前に早めに病院を受診しましょう。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- 葉野菜はリクガメの主食になる
- 果物は嗜好性が高いが、常用は避ける
- 野草を与える時は排気ガスや農薬などに注意
- 人工飼料は用意しておくといつでも使えて便利
- 基本的に毎日餌を与える(幼体は朝昼2回)
- 成体は1週間に1回絶食させる
- 体重の3%を目安に与え、調整する
- カルシウム剤の添加は必須
- ビタミンD3入りのカルシウム剤は週に1〜2回使う
- 拒食には診療を含めて迅速に対応する
▼この記事でオススメしたリクガメに与える人工飼料▼
>>GEXリクガメバランスフードはコチラから
>>Mazuriトータスダイエットはコチラから
▼この記事で紹介した必須のカルシウムパウダー▼
>>毎日使えるマルベリーカルシウムはコチラから
>>カルシウムの吸収を助けるビタミンD3入りはコチラから
▼くま村長のYouTubeコンテンツはコチラ▼
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