- カルシウムを餌に添加する理由って何?
- カルシウムが不足するとどうなるの?
- カルシウムパウダーってどれを使ったらいいの?
- どのくらいの頻度で添加したらいいの?
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
爬虫・両生類を飼育において、カルシウムパウダーは必須の存在です。
どうしてカルシウムパウダーが必要なのか?
この記事ではそれ明らかにしながら、オススメのカルシウムパウダーを紹介する取り組みです。
この記事では以下の内容を、分かりやすく解説しています。
- カルシウムパウダーが必須な理由
- 適切なカルシウムパウダーの与え方
- オススメのカルシウムパウダー2選
この記事を読むことで、カルシウムパウダーの全てがわかります。
読み進めて確認してみて下さい。
昼行性の爬虫類には、ビタミンDも同時に取れるカルシウムパウダーを!
夜行性の爬虫類や両生類にはコチラのカルシウムパウダーを!
爬虫・両生類の飼育にはカルシウムパウダーが必須【理由】
改めて聞きますが、どうしてカルシウムを添加する必要があるんですか?
自然下での爬虫・両生類は、様々な餌を食べています。
しかし飼育下では餌に偏りが出てしまい、栄養素も同じです。
飼育下では自然で食べていないものも与えられてますからね。
そうなんです。
そして飼育下で不足する栄養の代表が、カルシウムなんですよね。
カルシウム不足になると…?
カルシウムが不足すると、どんな影響が出るんですか?
カルシウムが慢性的に不足すると、『クル病』の危険性が高まります。
クル病は『骨代謝不全』といい、主にカルシウムの不足により発症します。
症状は『背骨や尻尾の変形』『手・足の変形』『顎の軟化』など、症状が進むと『四肢の麻痺』『痙攣』『骨折』などを引き起こします。
つまりクル病を予防し健康に育てるためには、カルシウムが必要なんですね。
そうですね。
そして不足しがちなカルシウムを補うには、カルシウムパウダーによる添加が最適なんです。
カルシウムを吸収するためにはビタミンDが必要
カルシウムを適切に体内に取り入れるためには、ビタミンD3の存在が重要です。
ビタミンD3がないと、カルシウムが体内に吸収されないんです。
そうなんですね⁉︎
じゃあ、ビタミンD3も一緒に摂取しないとダメなんですね。
どうやってビタミンD3を摂ればいいんですか?
紫外線(太陽光)に当たることで、ビタミンD3は体内で生成されます。
なので飼育下では紫外線ライトを使いますが、太陽光には勝てません。
まるほど…
つまり紫外線ライトだけだとビタミンD3が不足するってことですね。
砂漠などの強い日差しの下で生息する爬虫類は、ビタミンD3が多く必要です。
ビタミンD3の添加とともに、紫外線量も増やす必要があります。
そんなビタミンD3、どうやって補うんですか?
カルシウムパウダーには、ビタミンD3が一緒に含まれているものがあり、むしろ主流です。
ビタミンD3もカルシウムと同じように、添加できるってことですね。
それで一挙に解決だ!
【注意】ビタミンDの過剰摂取はよくない
ビタミンD3が含まれているなら、それを使ったらいいと思うかもしれませんが、そうではありません。
えっ!?
違うんですか?
ビタミンD3の過剰摂取は、生体に悪影響を及ぼしかねないんですよね。
ビタミンD3の過剰摂取により、カルシウムが体内に沈着、石灰化します。
それによって各臓器の機能不全を引き起こす可能性があります。
なるほど、取りすぎはダメってことか…。
『カルシウムの過剰摂取』は大丈夫なんですか?
カルシウムは過剰に摂取しても、体外に排出されます。
つまりカルシウムに関しては気にする必要はなく、ビタミンD3の過剰摂取には注意しないといけないってことですね。
夜行性の爬虫類や両生類にはビタミンD3は与えない
ということで、紫外線を必要としない夜行性の爬虫類や両生類には、ビタミンD3を与える必要はなく、むしろ過剰摂取にならないように注意します。
つまり『カルシウムだけのカルシウムパウダー』を使うってことですね。
『りん』の過剰摂取にも注意が必要
りんも骨格形成に重要な栄養素ですが、これも過剰摂取は悪影響を及ぼします。
ビタミンD3と違いりんは、普通に餌を与えていたら不足することはありません。
つまり、特段『りん』を補う必要はないってことですね。
むしろ過剰摂取を防ぐため、カルシウムパウダーを選ぶ時には、りんが含まれないものを選びましょう。
ミルワームにはりんが多く含まれます。
嗜好性がよくストックも簡単ないい餌なのですが、与えすぎには注意が必要です。
爬虫・両生類とカルシウムパウダー【オススメ】
これまで話したことを踏まえて、オススメのカルシウムパウダーを紹介します。
まとめると…
- くる病予防のためカルシウムパウダーは必要
- ビタミンD3は過剰摂取に注意
→昼行性には必要で、夜行性や両生類には必要ない - リンが入ってないものを選ぶ
ってことですね。
昼行性の爬虫類にオススメのカルシウムパウダー
昼行性の爬虫類にはコチラがオススメです。
>>昼行性の爬虫類にオススメのカルシウムパウダー
カルシウムとともにビタミンD3が含まれています。
値段も1000円以内なので、用意しやすいカルシウムパウダーです。
夜行性の爬虫類や両生類にオススメのカルシウムパウダー
紫外線を特に必要としない爬虫・両生類はコチラがオススメです。
>>夜行性の爬虫・両生類にオススメのカルシウムパウダー
同じくコスパが良く、使いやすいカルシウムパウダーです。
両者とも『りん』は入っていません。
カルシウムパウダーの与え方
カルシウムパウダーってどうやって与えたらいいんですか?
与える頻度とかも気になりますね。
解説していきましょう。
【与え方】ダスティングとガットローディング
与え方についてはダスティングとガットローディングがあります。
ダスティングとは、カルシウムパウダーを直接餌に振りかける方法です。
▼カルシウムパウダーを添加したコオロギ▼
市販のカルシウムパウダーは、昆虫などの身体に付着しやすくなっています。
▼野菜にカルシウムパウダーを振りかけた様子▼
ガッドローディングとは、餌自体に栄養素を蓄えさせることです。
餌にする1、2日前から昆虫に栄養価の高い専用餌を与え、カルシウムも添加しておきます。
それらが餌昆虫の中に残り、生体にも行き届くということです。
カルシウムパウダーを添加する頻度
どのくらいの頻度で、カルシウムパウダーを与えたらいいですか?
これには色んな意見があります。
毎回与える人もいれば、2回に1回くらいのペースの人もいます。
ビタミンD3入りのものを2回に1回添加し、添加しない時もカルシウムだけのパウダーを与える人もいます。
ビタミンD3は紫外線に当たることで体内に生成されます。
屋外飼育なら十分な紫外線を浴びているので、ビタミンD3の過剰摂取にならないように気をつけて下さい。
カルシウムパウダー容器
カルシウムパウダーは小瓶などに移し替えると楽に使えます。
このような塩などの容器に、カルシウムパウダーを入れます。
これなら100均とかでも売ってますね。
小瓶に入れる際には、ロートを使って移し替えます。
カルシウムパウダーは粒が細かく、餌に付着しやすいように粘り気があるので、普通に移し替えると確実に失敗します。
蓋が黒い方が『ビタミンD3入り』というように、わかりやすくしています。
この小瓶から振りかけて、餌に添加して下さい。
【補足】カルシウムを多く含む餌
ワラジムシなどは甲殻類の一種で、非常に多くのカルシウムを含んでいます。
動くカルシウムと呼ばれているよ。
ワラジムシは豊富なサイズとストックも楽さがあります。
好んで食べるのであれば、カルシウム不足解消のためにも餌候補に入れるのもいいでしょう。
餌はバランスよく色々与えるのがいいですもんね。
>>ワラジムシを餌とするならコチラから揃えて
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
- 爬虫・両生類はカルシウムが不足するとクル病の危険性がある
- カルシウムを適切に取り入れるためにはビタミンD3が必要
- ビタミンD3は必要だが過剰摂取は悪影響
- 生体の特性に応じてビタミンD3の有無を調整する
>>昼行性の爬虫類にオススメのカルシウムパウダー
>>夜行性の爬虫・両生類にオススメのカルシウムパウダー
自然工房あまぷれファームより製造・販売されている『マルベリーカルシウム』というものがあります。
国内生産の桑の葉(マルベリー)を使用しています。
カルシウム以外にも栄養素がたくさんのパウダーです。
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