
- ヒキガエルってどんな餌を食べるの?
- ヒキガエルの餌の頻度と量を知りたい
- ヒキガエルって人工飼料に餌付くの?
- ヒキガエルが餌を食べない…どうすれば?

私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
生物飼育の醍醐味、それは餌です。

俺たちにとっちゃぁ、唯一の楽しみだぜ。

ただ、餌に悩まされることもあり、それが飼育というものです。
ということで『餌の悩みを全て解決したい』、これがこの記事の目指すべき方向性となります。
この記事では、以下のことをまとめています。
☆なんでも食べるヒキガエルに与える生き餌
☆人工飼料を餌付かせると、飼育が楽になります
☆誰もが気になるヒキガエルの餌の頻度と量
☆ヒキガエルが餌を食べなくなった時の対処法
この記事を読むことで、ヒキガエル飼育での餌の悩みは無くなります。
その上で、自分と飼育しているヒキガエルにあった『餌』を見出して下さい。
ヒキガエルに与える餌【生き餌】


ヒキガエルはなんでも食べます。
ヒキガエルは視界に入った動く物に反応し飛び付き、丸呑みにして食べます。

視界に入った動く物なら、とりあえず食べるぜ!
ヘビに飛びついたが飲み込むことができずに、息絶えてしまったヒキガエルもいます。
ただ、『なんでも食べる』で終わらせるわけにはいきません。

ここでは私くま村長が飼育下で与えてきた餌を、メリット・デメリットとともに紹介します。
コオロギ【王道だが維持が難しい】

爬虫・両生類飼育における餌のエースといえば、コオロギです。

サイズも豊富、カルシウム剤を振りかけることで栄養面もほぼ完璧です。
幼体から上陸したての小さいヒキガエル以外なら、コオロギの各サイズで十分に飼育できます。
与え方は簡単、カルシウム剤をまぶしたコオロギを、飼育ケージに入れるだけです。

後は、勝手に食べるわ。
コオロギを餌にするデメリットは、『コオロギ自体の維持』です。

コオロギは『臭い』『逃げる』『鳴く』、こんな悩みを次から次へと生み出す存在です。
大量のヒキガエルを飼育するならコオロギの繁殖を目指してみてもいいですが、単独飼育なら必要に応じて購入するのがいいでしょう。
ゴキブリ【優秀な餌だがハードルが高い】

ゴキブリも爬虫・両生類の餌として非常にポピュラーです。

コオロギと同様にサイズも栄養も豊富で、繁殖も容易です。
さらにコオロギと違い、鳴きません。

臭いと脱走は対策ができるけど、鳴き声はどうしようもないですもんね…

ゴキブリが1匹でも逃げ出した時の絶望感はハンパないけどね…
問題は、ゴキブリという事実です。
『それだけは勘弁!』そんな思いがあなたやあなたの周りにあり、それを払拭するには相応の覚悟が必要です。

『生き物の飼育の為にゴキブリを飼っている』と言えるようになれば、あなたは一目置かれる飼育者となれます。
ペットショップで販売されているゴキブリに『レッドローチ』と『デュビア』がいます。

レッドローチは見た目がモロにゴキブリで、動きが素早くヒキガエルの餌としてはやや不向きであると感じています。
対してデュビアはレッドローチほど見た目がキモくなく、動きも遅くレッドローチより大きくなるので、ヒキガエルの餌に向いています。

のそのそ歩く姿が食欲を刺激するぜ!
ダンゴムシ・ワラジムシ【動くカルシウム】

ダンゴムシ・ワラジムシはカルシウムが豊富な餌です。

そのノソノソとした動きが、ヒキガエルの本能を刺激します。

自然でもたくさん食べてるわ。

ただ、カルシウム以外の栄養は高くなく、これだけを与えるだけではいけません。

サブ的な餌なんですね。
暖かい季節だと、家の周りで簡単にゲットできるのもポイントが高いです。

夏場の非常食として、キープしておいてもいい餌です。
ミミズ【自然界でのヒキガエルの主食?】
自然界でもヒキガエルの大好物だろうと思われるのが、ミミズです。

あのウネウネとした動きを、ヒキガエルが放っておくはずはありません。
ただ、ミミズは手に入れるのがやや難しいです。

釣具店に売られているミミズは、有毒なものがあるらしくイヤだぜ…
自然化で普通にミミズを取るなら、土を掘り進める必要があり結構大変です。
ミルワーム【維持が簡単な困った時のお助け餌】

ミルワームはペットショップなどで、非常に安価で大量に売られています。

維持も簡単で、買った状態で放っておいても特に問題はありません。
ヒキガエルの食いつきがいい餌なのですが、栄養価に問題(リンの比率が高い)があるのと消化が良くないので、これだけでの飼育はオススメできません。

ただ、維持が簡単なので困った時のミルワームということで、ストックしておくのもいいでしょう。
▼ミルワームについて詳しく解説した記事はコチラ▼
ザリガニ【カエル対ザリガニは水辺の生物の因縁です】
日本中のあらゆる水場に存在するザリガニ、自然下でもヒキガエルが捕食してます。

ザリガニにも様々なサイズがあり、小さめを選ぶといいでしょう。
その他
他にも…
バッタ・クモ・不意に現れた家にいるゴキブリ・蛾・芋虫など
およそ、民家周辺にいるであろう生き物ならヒキガエルは食べます。

餌を自然採集できる時期には、このような豊富な餌を与えてみるのもいいでしょう。
自然の生き餌には菌などがいて、与えるのは怖いという人もいます。
ただ、ヒキガエルたちは自然下でそういった生き物を食べて過ごしています。
くま村長は、そこまで飼育生物を甘やかしたりはしません。
それでも心配な人は、次に紹介する『人工飼料・冷凍餌』を餌付かせてみて下さい。
ヒキガエルに与える餌【人工飼料・冷凍餌】

ヒキガエルは生きた餌が必須とされていますが、そんなことはありません。

冷凍餌や人工飼料などにもちゃんと餌付きます。

へぇ…そうなんだ!
これらを餌付かせることができたら、ヒキガエル飼育は格段に楽になります。
人工飼料・冷凍餌の種類と食べさせ方
では、ヒキガエルに与える『人工飼料・冷凍餌』とはどんなもので、どうやって与えるのか?

詳しく解説していきます。
人工飼料【これに餌付いたらヒキガエルの餌には困りません】

人工飼料は、生き物飼育の為に作られているので栄養面において完璧です。
さらに糞があまり臭わなくなるというメリットもあります。

じゃあ、これを食べさせたらいいんだ!
でも、どうやって餌付かせたらいいんだろう…?

ヒキガエルは動くものに反応して、それに目がけて飛び付きます。
なので、ヒキガエルの前で餌を動かせばいいのですが…
ってことで、人工飼料の詳しい与え方をご紹介します。

スプーンの上に餌をのせ、ヒキガエルの視界で動かします。

これで、反応して飛びついたらもう大丈夫です。
反応が悪ければ…

透明なスプーンに乗せて、与えます。

警戒心が強いヒキガエルに有効です。
それでも、反応が悪ければ…
テグスに餌を刺して与えます。
※動画で紹介します。

人の気配を感じにくいので、警戒心の強いヒキガエルに有効です。

ピンセットで餌を与えます。

この方法で餌を食べるヒキガエルは警戒心が薄い(食欲が強い)と言えるでしょう。
▼人工飼料『トカゲブレンドフード』の紹介はコチラ▼
冷凍コオロギ【生きてるコオロギよりは管理が楽】
人工飼料と同じ餌の食べさせ方で、冷凍コオロギも食べさせることができます。

ただ、あえて冷凍コオロギを食べさせる必要はないかもしれません。
必ず解凍させて与えて下さい。
冷凍マウス【言わずと知れたヘビの完全食】

同じく、冷凍マウスをヒキガエルに食べさせることもできます。
▼ヒキガエルへのマウスの与え方はコチラ▼
人工飼料・冷凍餌のデメリット

万能に見える人工飼料・冷凍餌なんですけど、デメリットってあるんですか?

あえて挙げるとすれば、『めんどくさい』です。
ヒキガエルに人工飼料・冷凍餌を食べさせる為には人のアシストが必要です。

ヒキガエルの多頭飼育では、全員に餌を食べさせて行くのは結構な手間です。
置き餌ができたらいいんだけど…

勝手に食べてくれる『生き餌』の方が、手間がかからないってことか…
ヒキガエルに与える餌【頻度と量】


ヒキガエルの餌って、どれくらいの頻度でどれだけの量を与えたらいいんですか?
これには、様々な飼育者のいろんな意見がありますが…

なので、私くま村長の基準を申し上げます。
☆餌の頻度☆
・夏場は3日1回
・冬場は1週間に1回
☆餌の量☆
・コオロギなら10匹・人工飼料なら5粒
ヒキガエルは寒さに強いですが、やはり寒くなると餌喰いが落ちます。

我が村では、23℃くらいの温度を保ちますが『夏場よりは食べない』という感じです。
同じ温度でもバクバク食べる子もいれば、あまり食べない子もいます。
それぞれに合わせて対応しています。
栄養価(カロリー)の高い人工飼料は少なくてすみます。
ヒキガエルが餌を食べない!そんな場合の対処法

ヒキガエルが餌を食べなくなる、それは拒食かもしれません。

彼らは何も言わずに餌を食べなくなります。
拒食が飼育者に与えるストレスとプレッシャーは半端ありません。
何も言ってくれないので、原因を突き止めることは困難です。

環境なのかな…?
身体に異変が起きているのか…?

拒食理由は様々です。
その中で考えられる要因を挙げていきます。
拒食の要因 【温度を見直す】
変温動物であるヒキガエルは、外気によって自身の体温が変化します。

寒すぎたり暑すぎたりする環境では、餌を食べる気がなくなるわ…

ヒキガエルの適正温度は25度〜30度です。
適正温度以外でも食べないわけでもないですが、拒食の原因かもしれないので見直してみるといいでしょう
拒食の要因【飼育頭数の見直し】
ヒキガエルは多頭飼育に向いています。

向いているっていうか、別に他なんて気にしてないのよね。

ただ、他者の存在が全く無関係ということもないので、拒食の場合は単独で飼育してみるなどの対応が必要なのかもしれません。
まとめと関連
☆この記事で話したこと☆
✔︎ヒキガエルは動くものなら基本、なんでも食べます。
✔︎ヒキガエルは人工飼料にも餌付き、そうすることで飼育は楽になります。
✔︎ヒキガエルの餌の頻度は3日に1回、量はコオロギなら10匹程度です
→温度が低くなると、給餌感覚をあけて量を減らします。
✔︎拒食状態になったら、『温度』『飼育頭数』をチェックします。
▼くま村長のYouTubeコンテンツはコチラ▼
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