- ニホントカゲの飼育環境ってどうすればいいの?
- ニホントカゲにはどんな餌を与えたらいいの?
- ニホントカゲの温度管理って?
私、くま村長。
主に野外採集の日本産の爬虫・両生類の飼育者です。
当ブログは、私の実際の飼育経験に基づいて爬虫・両生類の飼育についてまとめています。
ニホントカゲは日本各地で見られ、日本の代表的かつ身近なトカゲです。
それでいて飼いごたえがあるのが、僕たちニホントカゲなんだ!
この記事は、そんなニホントカゲの飼育における『完全マニュアル』を作る試みとなります。
この記事では、以下のことを解説します。
☆ニホントカゲの飼育環境を整える
・飼育ケース4選
『爬虫類ケース』『水槽』『プラケース』『トロ舟』
・飼育に使う床材8選
『デザートソイル』『ヤシガラ』『赤玉土』『黒土』『腐葉土』『キッチンペーパー』『ペットシーツ』『人工芝』
☆ニホントカゲを満足させる7つの餌
『コオロギ(生き餌)』『コオロギ(冷凍)』『ミミズ』『ワラジムシ』『クモ』『ミルワーム』『人工飼料』
☆ニホントカゲ飼育で用意したい電気器具8種類
『紫外線ライト』『バスキングライト』『パネルヒーター』『赤外線ライト』『暖突』『オイルヒーター』
この記事を読めば、ニホントカゲの終生飼育ができるすべてのことがわかります。
ニホントカゲ飼育・完全マニュアル【飼育環境】
ニホントカゲの飼育にはまず、飼育環境を整えることから始めなければなりません。
手始めに『飼育ケース』と『床材』についてお話しします。
ニホントカゲの飼育ケース【4つから選択】
飼育ケースってどのくらいの大きさがいいんですか?
ニホントカゲは活発に動き回ります。
ですが立体的な活動はあまりないので、飼育ケースの大きさは低面積の重視して選びます。
具体的な大きさは以下の通りです。
・単独飼育なら横幅45㎝以上の大きさ
・多頭飼育なら横幅60㎝以上の大きさ
これを基準に、飼育ケースを選ぶといいでしょう。
▼ニホントカゲの多頭飼育の注意点はコチラ▼
私のオススメの飼育ケースを4つ紹介します。
【万能だけど高価】爬虫類専用ケース
爬虫類専用ケースはやはり、爬虫類専用で作られているだけに、ニホントカゲ飼育に非常に適しています。
『爬虫類専用ケース』の、いいところをまとめると…
- ニホントカゲが脱走できないようになっている
- 電気関係が設置がしやすいようになっている
- 前開きなので、メンテナンスがしやすい
などなど、ニホントカゲを飼育の中での便利なことだらけです。
さすがに、爬虫類飼育のことを第一に考えているだけあります。
ただ、高いんですよね…
それにあまりある利便性とステータスがあるんですけどね。
初期投資だと思って設置するのもいいでしょう。
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【オーソドックスで使いやすい】ガラス水槽
ガラス水槽って何かを飼育するときに、最初に考えるケースですよね。
確かに様々なサイズあるし、60㎝水槽まではそこまで値段は高くありません。
ニホントカゲの場合、水槽の高さは必要ありません。
ガラス水槽は高さが低めのものもあり、お得です。
確かに水槽は使いやすいですよね。
鑑賞性も高いし。
まずはここから始めてみてもいいでしょう。
▼オススメのガラス水槽はコチラ▼
注意点は、市販の水槽には蓋がないことです。
逃げちゃうかも…
脱走は、ニホントカゲの命に関わる問題です。
自由を求めて逃げた先に、飼育されていたニホントカゲの生きる場所はありません。
蓋は必ず、用意するようにしましょう。
▼水槽に合う蓋はコチラ(45㎝・60㎝サイズ有)▼
【安価だが劣化が激しい】プラケース
プラケースはサイズが豊富で安価です。
気軽で使いやすいですよね。
移動などの一時飼育にもプラケースは使えます。
幼体の飼育にもいいわ。
ただプラケースは劣化しやすい難点があります。
使っていると、透明度が下がっていくんですよね。
外に置いてると、蓋がボロボロになっちゃったことがあります。
デメリットを理解した上で、気軽にニホントカゲを飼育するならプラケースから始めてみて下さい。
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【屋外飼育に最適だが蓋がない】トロ舟
トロ舟は価格も安価で、サイズも豊富です。
特大のサイズでも安価なのがいいですよね。
耐久力があるので、屋外飼育に向いています。
むしろ、外で買うならトロ舟が一番です。
問題は蓋がないことです。
逃げちゃうよ。
どうしよう…
蓋は自作するしかありません。
屋外飼育でニホントカゲらしく飼育したいなら、トロ舟とそれに合う蓋を用意してみましょう。
▼トロ舟の購入はコチラ▼
ニホントカゲ飼育の床材【オススメの8つ】
生き物の飼育に床材は必須で、ニホントカゲも例外ではありません。
私たちは潜る習性があるから特に大事だわ。
ここでは、ニホントカゲ飼育のオススメの床材を8つ紹介します。
【万能の床材】デザートソイル
デザートソイルが有能な点は『消臭効果』です。
屋内飼育は匂いが気になりますもんね。
この点1つをとっても、デザートソイルが飼育者に優しいことがわかります。
さらにデザートソイルは水分を吸収するので、糞などをまとめメンテナンスがしやすい一面も持っています。
耐久度もあり、2年くらいは使えるんですよね。
とにかくデザートソイルは万能です。
一度試してみて下さい。
ニホントカゲ飼育はこれでいい!と思うはずです。
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【気軽に捨てることができる】パームマット(ヤシガラ)
パームマットの優れている点は、『燃えるゴミ』で捨てることができる点です。
植物(ヤシ)のチップなので、普通にゴミ出しができる。
フカフカで潜りやすいのも特徴だね。
ただ植物系の床材は、ダニが湧きやすいデメリットがあります。
ニホントカゲには優しいが、管理が少し難しいのがパームマットです。
▼パームマットを床材にするならコチラ▼
【安価でポピュラーな床材】赤玉土
赤玉土はポピュラーな園芸用土で、手に入れやすく100円ショップでも販売されています。
100均だと、1Lで100円ですね。
やや潜りにくい床材ですが、シェルターとの併用で問題解決できます。
ニオイが少ないのもポイントです。
ただ、長く使っていると玉が崩れていくんですよね。
そういった場合、安価に買い換えれるのも赤玉土のいい点です。
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【屋外飼育に最適】黒土
黒土はニホントカゲの自然下での暮らしを再現するのにいい床材です。
大量に購入しても安価です。
黒土はホームセンターで売られていることが多く、大体大容量です。
問題点は、コバエなどの虫が発生しやすい所です。
匂いも結構するんですよね。
なので黒土は屋外飼育用にオススメしています。
屋外で大きな飼育環境を作るなら匂いも気にならず、コストパフォーマンスに優れた床材なんですよね。
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【匂いがキツイ…】腐葉土
腐葉土も100円ショップでも売られている安価で手に入れやすい床材です。
カブトムシ飼育の基本床材ですよね。
ただ黒土よりも匂いがキツく、虫も湧きやすいのが特徴です。
潜るのにはいいんだけどね…
腐葉土も屋外飼育ならコスパに優れていると言えます。
屋外なら腐葉土には確実に虫が湧きます。
それをニホントカゲの餌にするという、『餌の自給自足』という技も存在します。
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【小さい環境なら使える】キッチンペーパー
ここからは人工物系床材、共通特徴は…
☆メンテナンス(交換)がしやすい
★ニホントカゲが潜り込めない
潜れないでいいんですか?
対処方法としては…
- シェルターを多数設置し、ニホントカゲが隠れる場所を作る
- 一部土などを設置し、潜れる場所を作る
中でもキッチンペーパーは安価で、大量に手に入れることができます。
ただメンテ効果は低くく、こまめな交換が必要です。
さらに乾燥すると飼育ケースに張り付くので、扱いにくいという難点もあります。
幼体飼育にはいいかもね。
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【結構便利】ペットシーツ
ペットシーツはキッチンペーパと比べてメンテがしやすいですが、ややコストがかかります。
犬の糞尿に耐えるので、ニホントカゲくらいどうってことありません。
観葉植物などをたくさん置いて、綺麗にレイアウトするのがオススメです。
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【丸洗い必須】人工芝
人工芝は上の2点の紙系に比べて、床材としての見栄えは断然にいいです。
汚れたら丸洗いするというやり方で使います。
ずっと使えるんですね。
当然劣化はありますが、基本的には長く使えるのが人工芝です。
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ニホントカゲ飼育・完全マニュアル【餌の良し悪し】
ニホントカゲは自然下で様々な生き餌を食べています。
ここではニホントカゲに与える餌を7つ紹介し、それぞれのメリットとデメリットを紹介します。
【トカゲの定番餌】コオロギ(生き餌)
まずは爬虫類の餌の定番中の定番『コオロギ』です。
自然での採集もできるし、ペットショップで各サイズ豊富に取り揃えています。
私たちの食いつきも抜群だわ。
コオロギはもちろん、これから紹介する餌には『ダスティング』をオススメします。
※ダスティングとは、餌にカルシウムパウダーをまぶして与えること、これによって不足しがちな栄養分を補うことができる
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コオロギのデメリットはありますか?
コオロギはストック(維持・管理)が大変なんですよね。
コオロギの大変ポイントをまとめました。
- 簡単に死亡し、共食いもする
- メンテを怠るとすぐに匂いがキツくなる
- 成虫になると鳴く
コオロギを繁殖させる手もあり、成功すると餌代が掛からなくなります。
コオロギの飼育代はかかるけどね。
とにかく、コオロギはニホントカゲ飼育の基本の餌になります。
これを扱えないと、ニホントカゲの飼育はできないと考えてもいいくらいです。
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【保管環境が整えば最強】コオロギ(冷凍)
ニホントカゲは高い確率で、冷凍コオロギに餌付きます。
個体によっては餌付かないものもいますが、体感80%くらいは餌付くように思います。
コオロギの匂いに反応するの。
冷凍コオロギを解凍して与えるのですが、餌付くと飼育は随分楽になります。
生き餌を用意する必要が無くなるからですね。
問題は冷凍コオロギの保管場所です。
冷凍庫で保管するのですが…
自宅の冷凍庫にコオロギを入れるのはちょっと…
ここ解決すれば、冷凍コオロギは非常に使いやすい餌となり、主食として大活躍します。
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▼冷凍コオロギを与える様子の動画▼
【採集がむずかしい】ミミズ
ミミズは自然下で、ニホントカゲによく食べられている餌です。
大きなミミズは食べられないので注意
ミミズは採集が大変で、ストックも大変です。
扱いがむずかしい餌だと言えます。
好きなんだけどね…
おやつ感覚の餌だと考えるといいでしょう。
▼ニホントカゲにミミズを与えるならコチラ▼
【動くカルシウム】ワラジムシ
ワラジムシは採集が簡単でストックが楽です。
環境さえ整えたら何もしなくても維持でき、増えていきます。
カルシウムが豊富で、どの大きさのニホントカゲにも対応できるサイズの豊富さもあります。
完璧な餌なんですね。
好き嫌いがあるんだよね…
食べない子は食べないよ。
ストックの楽さから考えて、非常食として置いておくのもいい間もしれません。
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【自然で採集するしかない】クモ
クモは自然下でニホントカゲがよく食べている餌です。
大好きだわ!
ニホントカゲの食いつきがいい餌ですが、購入ができない確保のむずかしい餌です。
【高カロリー】ミルワーム
ミルワームは爬虫類飼育の代表的な餌です。
『低コスト』・『ストック簡単』・『食いつき抜群』と、完璧な餌と思えます。
ただ、栄養バランスが悪い欠点を持っています。
大好きなんだけどね。
言うなれば、ミルワームは『こってりラーメン』みたいな位置づけの餌です。
『餌をあまり食べない時』や『冬眠明け』とかにも、活躍する餌です。
ストックしておいて損はない餌なんですね。
▼ストックしておきたいミルワームはコチラ▼
【最強の栄養バランス】人工飼料
ニホントカゲって人工飼料に餌付くんですか?
人工飼料に餌付く可能性は50%といったところです。
最初は食べても途中で飽きちゃうこともあるの。
人工物なので栄養バランスは完璧なんですよね。
是非、餌付けにチャレンジしてみて下さい。
ピンセットから食べる個体もいれば、置き餌でついばむ個体もいます。
▼我が村で使っている人工飼料はコチラ▼
ニホントカゲ飼育・完全マニュアル【冬対策】
ニホントカゲは日本産なので、通年無加温で飼育可能です。
でもそれだと冬は冬眠しちゃうよ。
最高気温が25度を下回るようになると冬眠準備にはいり、20度以下になると冬眠します。
冬眠には何かとリスクが伴います。
ニホントカゲを健康に飼育するなら、冬眠をさせない加温飼育がオススメです。
どうやって温度を保てばいいんですか?
ということで、ここではニホントカゲの温度管理について解説していきます。
【屋内飼育の必須アイテム】紫外線ライト
四季を問わず、ニホントカゲを屋内で飼育するなら、紫外線ライトの設置は必須です。
ニホントカゲは紫外線を浴びることで、骨格形成を行います。
爬虫類飼育の基本だわ。
紫外線照射には『ライト』と『スタンド』が必要です。
ライトは1年ほどで効果が切れます。
▼紫外線ライトとスタンドはコチラ▼
【太陽の熱さを再現】バスキングライト
ニホントカゲは太陽から紫外線を浴びるとともに、体温も上げています。
日光浴をしているのさ。
なので、紫外線ライトとバスキングライトを併設する必要があります。
バスキングライトとは、小さな場所に熱い光を照射するライトです。
石(バスキングスポット)などに照射して、ニホントカゲの体温を効率よく上昇させます。
▼バスキングライトはコチラを使ってみて下さい▼
【下から暖める】パネルヒーター
パネルヒーターは、飼育ケースの下に敷いて生体を暖める保温器具です。
お腹から暖まって気持ちいい!
飼育ケースの一部を暖め温度勾配をつけて、ニホントカゲが選べるようにします。
他の保温器具と併用が基本です。
▼オススメのパネルヒーターはコチラ▼
【強烈に全体を暖める】赤外線ライト
赤外線ライトは、ケース全体を暖めるに適したライトです。
温度上昇の意味で、効果の高い保温器具です。
電球がかなり熱くなるので、火傷などに注意が必要です。
▼使用には気をつけたい赤外線ライトはコチラ▼
【安全で優しい暖かさ】暖突
暖突はケースの上部に設置して、遠赤外線で暖める保温器具です。
本体はそこまで熱くならず安全です。
▼暖突の設置を考えているならコチラ▼
【飼育部屋を暖める】オイルヒーター
オイルヒーターは爬虫類用ではない暖房器具です。
部屋全体を暖め、エアコンほどコストがかかりません。
一部屋で色んな生き物を飼っているなら、ベースの暖房器具としていいですね。
▼オイルヒーターはコチラから▼
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